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条件
がん情報サービスのこと
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2017/07/05(水) 00:33:48 No.9023
眞さんからのご要望も目は通しておりましたが、急がねばならない仕事を優先しておりました。
リレーフォーライフ神戸が一段落してから(まだ収支報告や報告書の作成は終わっておりません)7/15のセミナー(東京)の準備と、会報「第3号」(28ページ中 約半分は原稿起こしから)の編集と印刷発注を終え、今は、モーフェスタ2017の準備を急いでいるところです。
これについては、この後引き続きご協力のお願いを投稿させてもらいます。

さて、がん情報サービスについて、どう思うかとのことですが、最近は改めて目を通したことはほとんどありません。
全体をあれこれ述べる時間はありませんが、思うところを簡単に述べてみます。
2013年11月(3年半前)に改定後は、概ね無難な表記となり、明白なつっこみどころは減ったと思うのですが、
まだいくつか疑問に思う部分も残っていることは間違いないと思います。
改めて、じっくり見直す時間がないので、「治療の選択」に限定して言わせていただくと、
図4:前立腺がんのリスク分類と治療図 では、手術は低リスクで適応範囲とされていますが、
外部照射は低リスクでは適応外とされ、中間リスク以上が適切とされています。
普通、無難な説明としては、低リスクの選択肢としては、どちらも含む場合が多いと思います。
(ガイドラインでもそうなっているはずです)
もっと言うなら、手術では過剰治療の恐れがあるので、むしろこれは逆ではないかと言いたいぐらいです。
図5:前立腺がんの病期と治療 は、間違ってはいませんが、患者にとってはまったく意味のない表で、
これを見てどうしろというのか、医師の言う治療法を選べという意味なのか、
なんのための表なのか、理解に苦しみます。
ともかく当たり障りのない表現に留めておけば問題はないと言う姿勢が伺えますし、
誰のための解説かという視点が、まだまだ欠けていると思われます。

拡大手術については、当時はかなり違和感を覚えましたが、近年は学会発表でもこれが増えており、新しい傾向であるということは認めざるを得ません。
因果関係の詳しいことはわかりませんが、ガイドライン2016の改定においても、
手術のエビデンスレベルの評価があちこちで強まりました。
高リスクでも、少々の浸潤があっても、手術でカバーしたいという流れのようです。
トップクラスの先生なら判らないことはありませんが、ロボットをちょっとかじったぐらいの先生でも、
同じようなことを考えるのが、怖ろしい気がしないでもありません。
高リスクに対する手術は、画像上は限局がんと言えども、見えざる浸潤と、見えざるリンパ節転移との戦いですから、そう簡単なものではありません。
無理をせず、その分野は放射線治療など、他の専門医に任せたほうが良いと思ってしまうのですが、
泌尿器という外科分野においては、やはり手術でチャレンジをしたいと思うのが性なのでしょう。
高リスクの治療成績を少しでも上げようとすれば、広範なリンパ節郭清がかかせません。
名前の出ている藤元先生も、その分野では第一人者のお一人です。
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がん情報サービス 掲示板内検索結果
投稿者: 投稿日:2017/07/04(火) 14:53:56 No.9020
「国立がん研究センター がん情報サービス 治療の選択」と題した2017年6月17日の投稿で以下のように書き、ひげの父さんの投稿をお願いしました。

「がん情報サービス 治療の選択」に関してはその情報の更新状況、問題点など
ひげの父さんが書かれていたと記憶しています。

ひげの父さん
がん情報サービスの位置づけ、問題点などかりやすい説明をお願いします。

これは掲示板内検索を行い、適切な記事を探し、引用するのが面倒だったことと、現在、ひげの父さんが前立腺がん 治療の選択:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ]に対してどのようなお考えももっているかを簡明に説明していただき、あわせてその更新はどのように行われたかを説明していただくことができたら、我々に参考になるかと思ってのお願いでした。

投稿後、2週間以上経ち、ひげの父さん、セミナーの準備などでお忙しいのかあるいはお体、あまりよろしくないのか分かりませんがお願いに対しての掲示板への投稿はなんらいただいておりません。

そこで、腺友ネット:掲示板 - 記事検索ひげの父さん がん情報サービスで検索してみました。
32件あり、その中には私の投稿も含まれていますので、ひげの父さんの投稿31件を古い順に以下にリンクします。

1:2009年9月2日 2:2009年12月28日 3:2010年4月27日 4:2010年4月30日 5:2010年6月7日 6:2011年4月19日 7:2012年3月26日 8:2012年5月1日 9:2012年6月7日 10:2012年10月16日 11:2012年11月26日 12:2013年2月4日 13:2013年2月18日 14:2013年2月22日 15:2013年3月3日 16:2013年3月20日 17:2013年 7月 8日 18:2013年7月8日 19:2013年7月22日 20:2013年 8月 9日 21:2013年 8月20日 22:2013年11月12日10時25分37秒 23:2013/11/12(火) 23:11:05  24:2013年11月18日(月) 25:2014年 1月 9日 26:2014年 4月 8日 27:2014年 7月13日 28:2014年 9月25日 29:2014年12月19日 30:2015年 2月11日 31:2016年12月 1日


16:2013年3月20日に書かれていますセミナーの動画で「がん情報サービス」に関する問題点指摘の箇所のリンクを下記に示します。

013年3月2日(土)開催「apital がん夜間学校特別授業 もっと知ってほしい前立腺がんのこと 2013 in 東京」基調講演 4「前立腺がんを体験して」

この指摘のどの部分が22:2013年11月12日に書かれている2013年11月8日の大幅改訂で修正されたかどうかは分かりません。
「このたびの改訂でいくぶん喉のつかえが下りました」と書かれていますので、ほとんど直ったのでしょうか。

更に23:2013/11/12(火) 23:11:05 では経緯を書かれています。

前立腺がんの専門医でもある某大物ドクターに、メールにてこれらの内容を伝え、
善処を要望。国立がん研究センターにそれを転送していただいた。

この転送メールがどの程度、改訂に際して効果があったかは分かりかねますが、上記のように「いくぶん喉のつかえが下りました」ということに至ったということでしょう。
...(続きを読む)
国立がん研究センター がん情報サービス 治療の選択
投稿者: 投稿日:2017/06/17(土) 11:45:30 Home No.8912
漂流さんは2017年6月16日の投稿前立腺がん 治療の選択:[国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方へ]を参照され、低リスクに対して外照射は治療法として図に入っていないと書かれています。

日本泌尿器科学会/編『前立腺癌 診療ガイドライン 2016年版』メディカルレビュー社 では低リスクも対象です。
サイトのガイドライン 2016に改訂に関して関心のあることを引用、紹介しています。

CQ1 根治的X腺外照射での至適線量、分割方法、照射範囲はどのようなものか?

A
低~中間リスク症例において中程度寡分割照射は通常分割照射の代替として推奨される。
 推奨グレードB

通常分割照射は推奨グレードがいくつなのか、今は手元に本がないので確認はできません。

さらに 「がん情報サービス 治療の選択」には小線源は高リスクに対して入っていませんが、『前立腺癌 診療ガイドライン 2016年版』では小線源療法と外照射とホルモン療法の3者併用療法(トリモダリティ)は推奨グレードC1で高リスク症例に推奨されています。

「がん情報サービス」はあくまでも国立がん研究センターの見解であり、他の病院のサイトと違いはないかと思います。

ただ、国立であり、サイトの国立がん研究センターの理念・使命にはこう書かれています。

2.使命
1.がんの本態解明と早期発見・予防
2.高度先駆的医療の開発
3.標準医療の確立と普及
4.がんサバイバーシップ研究と啓発・支援
5.情報の収集と提供

公共的な側面はあるかと思います。

「がん情報サービス 治療の選択」に関してはその情報の更新状況、問題点などひげの父さんが書かれていたと記憶しています。

ひげの父さん
...(続きを読む)
病期分類
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2016/12/01(木) 23:48:07 No.8160
ご指摘のあった病期分類の表を訂正しておきました。
以前はⅠ~Ⅳ期という分類も併記していましたが、この分類を医師から示されることはまずないので、
これは省略させていただきました。
先の表も詳しく見ると、Ⅰ~Ⅳ期を併記したのではつじつまの合わない個所もいくつかでてくるからです。
このたびは、TNM分類を優先し、ABCD分類は参考に留める形としました。
http://pros-can.net/01/01-2.html#202
ついでに、解説の文章も単純にしておきました。
以前は「がん情報サービス」の記述があまりにも古く、独断的な解釈の部分もありましたが、
2013年以降は改善されているので、古傷になんども触れるのもいやらしくかつ冗長になるので省いておきました。


たつきさん
 >出来ればこのままPSA監視で何年もすごしたいですが。
PSAが半年で6から15に上昇したのであれば、前立腺炎も考えられないことはありませんが
(診てもらいましたでしょうか?)
やはり前立腺がんの可能性が高いと思わねばなりません。
PSAが10を越えて居れば、低リスクとはいえないので、あまり悠長に構えている場合ではなさそうです。
まずはMRI(できれば3テスラ)での検査でしょうか。その結果が怪しければ、
多個所立体生検や超音波もしくはMRIのガイド下で行う生検などで、きっちり調べるほうが良さそうです。


森さんの場合、HDR+IMRTをされているので、この治療ができる医療施設はかなり限られています。
私が頭に浮かぶのは、すべて一定以上のレベルにある施設ばかりですが、
再発を知らせないで、ホルモン療法の開始をずるずる先延ばしにするという形になっているのは
ちょっと信じがたい気がしますが、これはいったいどういうことなのか、
ここでは病院名を出すのはまずいので、こちらからは聞きませんが、不自然に思える部分が多いですね。

8160

眞さんへ
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2015/02/11(水) 11:33:48 No.5431
眞さんの書き込みは貴重なものも多いのですが、
読むのにも、答えるのにも時間がかかるのでかなり大変です(^^)>
私は個々の論文にはあまり執着しないほうですから、
(立場に寄って、数あるある論文の中から、有利な論文だけを引っ張り出してあれこれおっしゃる例が、
 世間では非常に多いもんで。原発の安全論しかり、PSA検査の有用性しかり。)
読ませていただくのはありがたいのですが、同じ土俵に引っ張り出されるのは、ちと辛いですね。
読んだ尻から忘れて行くし、整理も悪いので、資料を引っ張り出すだけでも大変です。
スキャナーの調子がおかしいので、写真を撮ってみました。

資料① 「根治性向上を目指した拡大手術 -現状と考察-」(藤元博行)・・・参考文献17(資料②)
国立がん研究センターの先生ですね。
外科の伝統を重んじる正統派という見方もできると思いますが、
ついこの間までの「がん情報サービス」(国がん)の極端な手術偏重・放射線軽視の傾向が、
この方の特徴を良く現わしていると思います。
pT4、pT3bでも、やればここまで出来るんだぞ・・・というデータですね。
資料②にはその他の論文も出ています。
資料③の文献11~17には、いずれも海外ですが、高リスク癌に対する手術成績が出ています。
PSA非再発率は70~44と比較的良好なものが多いようですが、これらはT3aまでですね。
内容までは読む気がしませんので、眞さんにお任せしたいと思います。

後半の要点は、断端陽性ならニヤリーイコールではなく、イコールではないか? という意味でしょうか。
 >このことを裏付ける論文、学会発表を教えてください。
このことだけに触れた論文があるかどうかどうかは知りませんが、
断端陽性で、ホルモン療法をしなくとも、PSAが一定値以上は上がらない状態が継続することもあるというのは、
専門医の間では、ほぼ常識だと思いますが。
そう言う事例もあるので、ニヤリーを付けたわけです。

5431

5431-2

5431-3

RE:あぁ、愛しの前立腺
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2014/12/19(金) 23:04:39 No.5132
 眞さん
「あぁ、愛しの前立腺」は、私も読みましたが、だいぶ前になるので中身はあまり覚えておりません。
前立腺がんの治療法そのものよりは、その周辺の雑学のほうが面白かったような。

ついでに、私も本の紹介を少しだけ・・・本屋でこんな本を見つけてきました。

●「がんサポート」1月号
元ジャイアンツの角投手の記事が「私の生きる道」というコーナーに掲載されていましたが、
がん関係の本だから多少は詳しく載っているのかと思えば、
その辺の週刊誌程度の中身で、病状や、治療法選択については、何も目新しい記事はなく良く判らないままですね。
眞さんも、角さんのTV番組は酷かったとブログで述べておられますが、そうだろうなと思いました。

●別冊NHKきょうの健康「前立腺がん」~自分の生活に合った治療を選ぶ~
一章「概論」と二章「検査・診断」は頴川先生(慈恵医大)。
三章「治療」では、治療法の選択:頴川先生、全摘:荒井先生、放射線治療:萬先生(東京医療S)、
   ホルモン療法:荒井先生(東北大)、転移・再燃がん:伊藤先生(群馬大)
四章「副作用」の排尿は岩村先生(北里大)、性機能は中島先生(東邦大)
執筆陣が安心できる顔ぶれですね。
まだ、中身はあまり読んでいませんが、チラ見したところ、なかなか良さそうです。
内容は入門編ですが、リスク分類の解説はもちろん、新薬や骨転移にも触れられているので、
がん情報サービス(国立がん研究センター)を見るよりは、このほうがはるかに役に立ちな気がします。
前立腺がんフォーラム(9/23)について
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2014/09/25(木) 01:49:40 No.4656
先日(9/23)の前立腺がんフォーラムですが、
NHK-Eテレで、「TVシンポジウム」として60分枠で放送されると聞いています。
9月中はまだ大きな声で予告は言わないで欲しいと頼まれていましたが、すでにその日にちが書かれてますね(^^)>

すでに書き込みをいただいている通り、ここに書き込みをされている皆さんも、
何人か参加されており、終了後にわざわざご挨拶をいただいた方も居られました。
ありがとうございました。

前立腺がん情報が患者に正しく伝わっていないことを、これまでも機会がある毎に指摘してきたつもりですが、
国立がん研究センターの「がん情報サービス」も、2006年以来一度も更新されない状態が昨年まで続いていたわけですが、
情報伝達そのものの伝達をおろそかにしていたということもあるでしょうが、
そのような古い考え方のほうが、手術好きの先生にとっては都合が良いというのも、
改訂が長らくなされなかった原因の一つだったのではないでしょうか。
治療法の選択の物差しが、病期中心からリスク分類中心へ移行した今日の眼からみれば、
改訂後の「がん情報サービス」も、手術優先の内容は影を潜めましたが、当たり障りのない最小限のものであり、
依然として古い概念の産物と言わざるを得ません。

シンポジウムで強調されたのは、次のような内容だと思います。

・前立腺がんの治療法を決めるのは生存率より非再発率。
・キャンサーフリーを目指すなら初回治療が大切。
・病期だけじゃなくリスク分類を重視すべき。
・限局がんと診断されても、実際はそうとは限らず、リスクが高いほど、浸潤がんである可能性が大きくなる。
・前立腺がんの手術では、その構造上(直腸、膀胱、尿道括約筋、神経血管束などと接している)大きく切り取ることが
 難しいので、浸潤がんの場合には、手術より、ややはみ出して照射できる放射線治療のほうが有利となる。
・高リスクでは、同じ放射線治療でも、IMRTより「小線源療法+外照射」のほうが照射線量で優れている。
・患者は目の前の専門医の意見に流されやすい・・・セカンドオピニオンは必須。
・今年は3つの新薬が承認され、ドセタキセル以外にも希望の光が見えて来た。

このような考え方は、ここの掲示板を見ていただいている人はすでにご存じだろうと思いますが、
「がん情報サービス」には、ほとんど書かれていないことばかり。
...(続きを読む)
RE:治療開始しました
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2014/07/13(日) 00:43:49 No.4358
 キットコンディさん
お久しぶりです。
結果、良い治療法と良い先生に辿り着かれましたね。
膀胱へのダメージを最小限に押さえようとすれば小線源療法が一番確実でしょう。
臨床上は限局がんでハイリスクに該当するのはGSだけですから、
トリモダリティなら非常に高い確率で治すことができるはずです。
ただ、それがはっきり書いてある解説が、他ではなかなか見当たりませんね。
一般的に最も信頼されると言われている「がん情報サービス」にしても、
http://ganjoho.jp/public/cancer/prostate/treatment.html
昨年までは、小線源と言えば低リスクのみが治療対象と書かれており(時代錯誤もはなはだしい)
改訂後の現在も、「高リスク群では、組織内照射療法の単独治療は勧められません。」と書かれているだけで、
外部照射の併用のメリットとか、トリモダリティに関してはなにも書かれていません。
前立腺がん治療の解説というのは、昔から、大事なことは闇の中に隠されているんですよね。
放射線治療に関しては、10年の実績を作るまではほとんど相手にしないけど、
ダビンチなどの手術となると、導入直後で実績がほとんどなくとも大声で患者を誘っているわけですね。
このサイトが「青い鳥」とまでは思いませんが(冷汗)、
正しい情報は、出し惜しみすることなくお伝えしたいと思っています。
RE:GS9の主人のご相談
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2014/04/08(火) 02:56:35 No.4151
 はじめまして
GS9というのは、T3N1M0のがんにおいては、さほど気にする必要もなさそうです。
この段階では、ステージのほうでリスクが決まってしまうからです。

 >あんなに検査をしていたのに、わかった途端にこんなに進行しているなんて!
お気持は察して余るものがあります。

 >その生検の麻酔の後から原因不明の手足の痺れがひどくなり
術後でも、会陰部の激しい痛みと足の痺れに悩まれる人もおられますね。
T3aN1M0というのは、治療してくれる病院を見つけるのが、なかなか難しいと思われます。
ご主人は、この病気の患者としてはまだお若い(59歳)ほうなので、
ホルモン療法に甘んじるより、放射線治療を試みるほうが良さそうに思いますが、
できれば、リンパ節の転移部分にもきっちり放射線をあてておきたいですね。
これができる病院は多くないと思いますが、訪ねられた病院では、この点はどうだったでしょうか?

 >知人から聞いた国立○○センターのHPに、T3aの患者にも手術をして5年、10年の生存率が載っている
この施設の医長は、おそらく日本で最も手術を推奨するタイプの人で、
「T3でも”拡大手術”で対応可能である」といった内容の論文も出して居られます。
がん情報サービスのHPも、この医長の意見に倣い「手術が第一選択」という、
診療ガイドラインとは違ったものになっていましたが、昨年11月にこれは訂正され、
放射線治療と横並びの評価となりました。
T3N1M0は私は手術はさけるべきだと思います。
身体への負担(後遺症)も小さいとはいえないのではないでしょうか。
お返事いろいろ
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2014/01/09(木) 01:50:12 No.3984
新年のごあいさつは、以下では省略させていただきますね。

 山BOYさん
この掲示板での患者の語らいを、山頂での登山者同士の会話になぞらえた発想はなかなか面白いですね。
頂上に登る登山道も色々あるわけですし、確かに辿った道も様々でしょう。
座布団、3枚!(笑)

 フィットさん
間欠療法については、医療者の評価もまだ定まっておらず、
かなり詳しく間欠療法の勉強をされているお医者さんもおられれば、
我々患者の知識レベルと大差のないお医者さんも、たくさんおられるように思います。
もし、患者会を設立し、講演会も自主的に開催することができるならば、
「間欠療法」も是非やりたいテーマの一つですね。

 KTじーさん
ハイリスク(T3aN0M0、PSA30、GS4+4)でトリモダリティ(ブラキ+外照射+ホルモン療法)を受けられ、
先生からは、100年生きても再発しない!?!と言われたとのこと・・・おめでとうございます!(笑)
お正月にふさわしい話で、おもわず顔がほころびますね。^^

トリモダリティは、極めて高線量を照射でき、狙いも正確で、副作用も少なく、
再発率も極めて低いすぐれものだと思っています。
しかし、この治療法ができる施設はかなりあるものの、まだそれほど多くはありません。
KTじーさんは、それほどの苦労もなくこの治療法に辿り着けたようですが、幸運でしたね。
しかしまだ、こんな治療法があるということは、患者にはほとんど知られておりませんし、
(ここをご覧の方はご存じだと思いますが)
専門医でもまだ疑っている人が少なくありません。
手術ここだわる「保守派」から常に言われるのは、10年、15年の実績ができてから・・・ということですね。
米国では長期のデータもあり、米国における非再発率曲線と比較しても、我国のいくつかの施設における途中経過では
それらを上回る成績が出ており、その後の経過も明白だと思うのですが、それでも「静観」というのが現状でしょう。
去年11月に改訂となった国立がん研究センターのがん情報サービスでも、これにはほとんど触れられておりません。
かなり多くの医療機関で無理なくできる治療法でないと「標準治療」とはみなされないということのようなので、
...(続きを読む)
RE:世界基準に追い越せ、追い抜け
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2013/11/18(月) 11:34:39 No.3861
 animoさん
かなり勇ましいタイトルになっていますね。(^^)>
恥ずかしがりのアタシには、なかなかこういうことは正面きって言えません(^^;
前立腺がん治療をほぼ10年近く見てくると、その間の治療法の変遷であったり、
医療情報や医療環境の問題点など、患者になって1~2年ではわからないことが、徐々に見えてくるものですね。
ホルモン療法という水戸黄門の印籠にちかいものがあって、初期治療に失敗しても、
ある程度「なんとかなる」というのが、前立腺がん治療の特色でもあるわけですが、
それは良い点でもあり、また悪い点でもあると思うのです。
何が悪いかと言えば、治療法の選択に対し、医師に真剣味が欠ける嫌いがあるということ。
初期のがんなら、5年生存率はどれも100%に近いと言われて、ずらっと治療法を並べられても、
患者はどうしようもありません。
いきなりのがん告知もショックには違いありませんが、
治ると思って受けた治療の後で再発を告げられるショックというものは相当なものです。

臨床上の「限局がん」というのは、実は「限局がんでない」ことが多いのです。
中・高リスクであれば、半分にも満たないことが多いでしょう。
これは専門医には常識ですが、それを知っていながら、
「あなたは限局がん」「切ればおしまい」というのは、言葉は悪いですがいわば詐欺に近い行為ですね。
そのあたりの解説や情報提供というのは、改訂後の「がん情報サービス」にも書かれていません。
治療法と言う買い物には、クーリングオフは効きません。消費者保護という概念もないので、
医療者の説明が不十分であったり、ガイドラインから外れていたり、患者にとって重要な説明が省かれていても、
その責任が追及されることはまずないでしょう。
自分自身を守るためには、良く知ることがなにより重要だと思っています。
そのお手伝いが少しでもできるなら、それによって助かる人が少しでも増えるなら、
それだけで、終盤のアタシの人生はもう十分ではないかと思っています。

ハイレベルの放射線治療で、高い非再発率が得られていることは確かですが、マスとしてみた場合、
手術を受けておられる患者さんの多くを、たとえば小線源療法で引き受けることができるかと言えば、
これは無理と言わずると得ません。
医療体制がそうはなっていないからです。
IMRTでも信頼がおけそうなところはそう多くはないのですが、トリモダリティもまだまだ十分というにはほど遠い。
...(続きを読む)
東北4施設のデータ
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2013/11/13(水) 10:53:08 No.3841
animoさんからコメントのあった東北4施設のデータを、もう少し判りやすい形で、一覧表にまとめてみました。
生検や画像などのデータを見ながら「あなたは限局がんです。ならば手術が一番」と言われることが多いと思うのですが、
それがほんとうに「限局がん」である確率は、思いのほか低いわけです。
専門医ならもちろんそれは判っているわけですから、見方によっては「情報を伝えない」という消極的な手段で、
患者を欺いていると言えなくもありません。
「取ってしまうのが一番確実」という医師の言葉を、素直に聞いてしまうわけですね。

土地取引だったら「重要事項説明書」というものがあり、これにはたとえ取引上不利となる情報であっても、
全てのことが書かれなければならないとされており、
知識の乏しい購入者が取引上の過誤によって損害を被ることを防止しているわけですが、
臨床病期で「限局がん」であっても、実際「限局がん」である確率は、
低リスクがんを除けば、相当低い(半分以下も珍しくない)ということです。
しかし、このことは、医療の世界では説明義務のある「重要事項」とは認められていないわけですね。
治療法の良し悪しの解説は、それぞれの医師の裁量に任されているのが現実ですが、
多くの医師は、患者にそのことを伝えようとしません。

がん情報サービスがこのたび改訂されましたが、改訂後もこうしたことにはやはり触れていませんね。
土地取引で不慣れな購入者を保護するしくみがあるように、
医療の世界でももっと患者を保護するしくみが必要ではないでしょうか。

<補足>
まず、リスク分類の方法ですが、ここではD'Amico分類を用いています。
すなわち、対象はすべて限局がんであり、ここで言う中リスクと高リスクを含めたものが、
NCCN分類による先の小線源療法の発表(学会発表2)で言えば、すべて中リスクとなるわけです。

「臨床(生検)」時のグリーソンスコア(GS)が「病理検査」の時には、ほとんどそのグレードがアップしていますね。
生検では一部しか採取できないため、これは止むを得ない面もあるでしょう。
しかし問題は、こうした限局がんであっても、術後多くの断端陽性や被膜外浸潤が見つかることですね。
放射線治療をうまくやればこれらの多くを再発させずに治すことができるのですが、
手術の場合には、断端陽性や被膜外浸潤が見つかれば、そのほとんどが再発と結び付いてしまいます。

3841

がん情報サービス「前立腺がん」について
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2013/11/12(火) 23:11:05 No.3839
がん情報サービスの歴史というと大げさですが、なぜこのような「役立たず」となってしまったについて、その経緯をざっとまとめてみました。

●2005年のがん患者大集会で「がん難民を無くしたい」と共に「がん情報センターの設立」も要望として浮上した。

●独立した「がん情報センター」の元、専門医の意見を集約したがん情報サイトを立ちあげるのが理想的だが、厚労省はその役目を国立がん研究センターという「一医療機関」に委ねた。

●国立がん研究センターが「がん情報サービス」が立ち上げたのは2006年の秋であり、その「前立腺がん」部分をまとめたのは、国立がん研究センター泌尿器科の古典的(手術好き)な考え方の外科医だった。

●「前立腺がん診療ガイドライン」もまだこの時存在しなかったが、その後まもなく日本泌尿器科学会により出版された。

●双方に関連性はなく矛盾もあったが、誰も天下の国立がん研究センターの方針に口をはさまなかったし、こうした患者向け情報の内容をチェックし意見を述べようとする専門医もその後ずっと現れなかった。

●すでに当時から海外のガイドラインは大幅に進化していたが、年と共にその遅れが極端になってきた。

●その間「ひげの父さん」としては、各種ガイドラインを参考とした「前立腺がんガイドブック」を立ちあげると共に、がん情報サービスの内容には要注意という警告を発し続けてきたつもりです。

●2012年にようやく「前立腺がん診療ガイドライン」が改訂され、ほとんど更新されない「がん情報サービス」の貧弱さが一層目立つようになっていた。

●2013年から、セミナー等でもがん情報サービスの内容について、具体的に問題点を指摘するようになった。(計4回)

●前立腺がんの専門医でもある某大物ドクターに、メールにてこれらの内容を伝え、善処を要望。国立がん研究センターにそれを転送していただいた。

●2013年11月8日、がん情報サービスの内容が大幅に改訂された。しかし、まだ国立がん研究センターという「一医療機関」の視点は払拭されていない部分が残っています。

がん情報サービスのどこが不具合なのか、その要点を解説したスライドがこれですね。

3839

がん情報サービス「前立腺がん」が改訂されました
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2013/11/12(火) 10:25:37 No.3838
「がん情報サービス」の「前立腺がん」の項目が、このたび(11/8)大幅に改訂されました。
http://ganjoho.jp/public/cancer/prostate/index.html
これまでは2006年にアップされて以来、根本的な内容の改訂は行われておらず、現在の目で見れば、明らかに古い内容が多く、中にははっきりとした過ちもあり、限局がんの治療法の優先度を ①手術、②外部照射、③小線源療法 としている点など、むしろ害毒ではないかと思えるような記述もあったので、これまでもセミナーなど色々な機会を利用して、度々指摘をしてきたつもりですが、このたびの改訂でいくぶん喉のつかえが下りました。

リスク分類という考え方にも、今回始めて触れてくれました。しかし、その説明はNCCNの分類であり、日本泌尿器学会の「前立腺がん診療ガイドライン」の分類(D'Amicoの分類をベース)とは食い違っています。
泌尿器学会の見解との調整をどのように考えるのか・・・この辺りはまだ問題として残っていると言えそうです。
しかし、ごく大雑把に言って、患者が見て参考になる公的解説サイトが、これでやっとできたと言っても過言ではないでしょう。

私のコメントも多少なりとも改訂の契機となったものか、某大先生への直訴が効を走したものか(国がんに私の長文メールを転送していただきました)、たまたま自主的に改訂が行なわれただけなのか・・・このあたりはなんともわかりません。
小線源療法についても、高リスクには単独では対応できないという表記はありますが、外部照射との併用で十分対応できるということは書かれていません。(国がんではやっていない)
骨転移の解説なども簡単すぎるなど、丁寧に読みこめば、指摘したい点はまだかなり出てくるだろうと思いますが、ガイドラインとは異なる間違った方向へ誘導していたこれまでの「がん情報サービス」のことを思うと、まだまだ物足りないながらも、やっとなんとか患者に勧められるサイトができたということに、ひとまずほっとしている次第です。
まずは一読してみてください。
理解力不足で申し訳ありません
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2013/08/20(火) 00:00:03 No.3651
animoさん

おっしゃってる意味が良く理解できなくて、どうお返事をして良いものやら正直困っております。
「寛大なる管理者様へ」も誰の事か判らずに、きょろきょろしてしまいました。
もし、私のことならば、普通に「ひげの父さんへ」と表現していただいたほうがありがたいですね。

 > 1)掲示板の●印黒字は逆の方が良いと思っています。
 > 2)一番いいのは前立腺がん治療ガイドブックと1)を入れ替えては、と思います。

 白山ぼけかもしれませんが、どうも良く判りません。「逆の方」もそうですが、「入れ替える」という意味も・・・

 > 3)NCCN、フローチャートは権威の象徴でありますが、初回診断記載の下にある直腸指診、psaは ・・・(以下省略)

このNCCNガイドラインは2010年版を訳したもので、すでに古くなってしまったので、これは削除しても良いと思っています。
NCCNガイドライン2012年(日本語版)は、腺友ネットからリンクしていますので、そちらをご覧になってください。
NCCNは世界的に認められているガイドラインですが、「権威の象徴」と言うのとは、少し違うように感じています。
むしろおそらくほとんど一人で内容を決めている「がん情報サービス」のほうが、
権威的な臭いが漂っている気がしないでもありません。
NCCNガイドラインに関するご指摘の内容は、PSA、直腸指診はすぐに結果がわかるけど、
グリーソンスコアは改めて生検を行わないと分からないので、
これらを一まとめで表現することは良くない、ということかも知れませんが、
これら全てを知っておくことが、前立腺がんの治療法を考える上で必要な前提条件となるため、
多くの専門医が集まって、一括として取り扱っても良いと決められたものなので、
私もこれが妥当としか答えようがありません。
個人的には、NCCNのガイドラインは非常に良く出来ていると思っています。
RE:あと3カ月
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2013/08/09(金) 11:34:04 No.3593
 rootさん

始めまして、このたびは書き込みありがとうございます。

 >この2~3か月で主な前立腺がん治療情報がどんどん更新されていますね
 >3か月前の情報では、外科手術による全摘が「根治的」治療法とされていました

掲示板の書き込みのニュアンスは多少変わってきたかも知れませんが。
「治療法早見表」のことなら3月にやや大幅な訂正をしておりましたが、
その後はこの表に関してはあまり変化はなかったような・・・

新)http://pros-can.net/01/01-3.html#100
旧)http://hige103.main.jp/soulful-world/guidebook/sheet002.htm

「標準治療」というのは、多くの医療施設で再現性のある治療法という意味もあるので、
これにとらわれ過ぎるとどうしても、寄らば大樹の陰、現状肯定に傾きやすいのですが、
どこか、これまでも喉の奥に物が詰まっているような気がしておりました。
これではせっかく「腺友ネット」を見ていただいている値打ちが無いのではないか。
実際に、より優れた治療法があれば、それが普遍的あるいは標準といえなくとも、
これを紹介するという努力も必要ではないか・・・このように思って、
言いたいことを呑みこまず、少しずつ出し始めたというのは事実でしょう。
「患者」という立場を重視するなら、むしろこうした考え方をはっきり示すべきではないか。
国立がんセンターの「がん情報サービス」の見解だけが正しいわけではないという主張に、
おそらく腺友の皆さまにも、賛同いただけるのではないか、と思ってのことです。
奇をてらった治療法を紹介するならともかく、こうした小線源療法やIMRTは、
すでに世界的には押しも押されぬ「標準治療」としての地位を確立しているわけなので、
別に遠慮する必要はないと思っています。
一部のお医者さんから嫌われる可能性もあるのですが、それは住む世界の違いであり、これは止むを得ないかと。

実際には、rootさんもそうかもしれませんが、周りの環境がほとんど「手術優先」となっているため、
なんとなく「手術」を選ばれる方がたくさんおられます。
...(続きを読む)
RE:もっともっと情報拡散を
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2013/07/22(月) 12:05:17 No.3550
 よんさん

限局がんで手術を受けた方の2~3割の方がPSA再発を体験されていますが、
同じ限局がんでもハイリスク(PSA20以上 or GS8以上)の場合は、
さらに多くの人が(ほぼ5割?)取り残し(断端陽性)や再発を体験されています。
バッサリやるのは清い決断のように思うのですが、胃がんや大腸がんであれば、
腫瘍位置からかなりの逃げ幅を見込んで切り取ることができるのですが、
前立腺の上部は直接膀胱とくっついているんですよね。
前立腺の下部は排尿をコントロールしている括約筋とくっついています。
きわどい切断になるので、排尿障害のことを考えると腫瘍を取り残すかどうかは実は紙一重。
血管束や勃起神経も側面にぴったりくっついており、手術としてはかなり難しい部類に属すると思うのです。
簡単に切って捨てればすべて解決と思いこむのは、間違いなんですが、こういう説明もほとんどされませんよね。
ハイリスクの場合は、手術よりも放射線治療にすべきだということは、
NCCN(米国)のガイドラインには、はっきり書かれていることなんですが、
日本ではこうした場合もおかまいなしで手術がやられています。

国立がん研究センターには手術を得意し、浸潤がんでも手術は可能とおっしゃる先生がおられますが、
どうやら、その考え方が、がん情報サービスの前立腺がん解説サイトにも色濃く反映されているようです。
がん情報のバイブルとまで言われている「がん情報サービス」なら、当然、専門医が智恵を絞ってまとめた
「前立腺がん診療ガイドライン」の見解が尊重されてしかるべきだと思うのですが、実は、
国立がん研究センターという一医療機関、もっと言えば、一人の専門医の意見がそのまま書かれているんですね。
「一人の専門医の意見」のエビデンスレベルは極めて低いと言われています。
はたしてこれで良いのでしょうか。

「がん情報センター」の治療法の解説では、T1・T2の前立腺がんでは、
強く勧められるのは手術であり、次に外照射、ブラキセラピーはあまり進められない(一応可能)となっています。
泌尿器科というシマの住民も、これはちょっと違うんじゃないかと思っている人が多いと思うのですが、
シマはピラミッド構造となっているので、なかなかこういうことをはっきりと言えないんですよね。
内容には他にも多くの疑問点があるのですが、キリがないのでこれ以上は触れないでおきましょう。

術後のリカバリー照射も効果がなかったのは残念ですね。
...(続きを読む)
RE:おはよう御座います
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2013/07/08(月) 17:00:39 No.3515
紫陽花さん

う~ん、残念でした ね。
UFTは一応前立腺がんでも使えるというこにはなっていますが、効きめについてはあまり詳しい資料がなく、
なんとか効いてくれれば良いと願っていたんですがねぇ・・・。
すでにかなり多くの事を試しておられるので、いまさらという気がしないでもないのですが、
薬物療法で良く使われる薬を、他の方への参考という意味もあるので、ちょっと復習してみたいと思います。

薬物的去勢のベースとなるのは、これまではリュープリン(orゾラデックス)でしたが、
現在は、これに加えて新薬ゴナックスが用いられるようになりました。
効果のほどはこのゴナックスのほうが優れているという報告もありますが、
リュープリン(orゾラデックス)で抵抗性を示した場合、ゴナックスに代えてみて効果があるかどうかは
良く判っていないのが現状ですが、トライしてみる手はあるかも知れません。

これらと並行して抗男性ホルモン薬が用いられることが多いのですが、カソデックスから始まって、
効果がなくなるたびに、オダイン、プロスタールと薬の種類を変えることが多いですね。(交替療法)
抗男性ホルモン薬を中止するだけで、PSAが下がる場合もあります。(アンチアンドロゲン除去症候群)

あとの順序は必ずしも決まっているわけではありませんが、
・エストラサイト(抗がん剤:ナイトロジェンマスタードと女性ホルモン:エストラジオールの複合薬)
・プロセキソール(女性ホルモン剤)
・タキソテール(抗がん剤、プレドニンと併用で用いることが多い)
などが行われます。デキサメタゾンなどのステロイドが用いられる場合もあります。

これらと並行して考えなければならないのが、骨転移への対処です。
普通はゾメタですが、近頃はランマークが使われることも増えてきました。
転移個所がすくなければ、放射線治療(外部照射)が良いのですが、
多発転移に対しては、メタストロン注(ストロンチウム89)が用いられる場合もあります。
(参考:メタストロン注実施医療機関 http://www.nmp.co.jp/CGI/public/meta/top.cgi

まだ試みていない治療法が、上記の中に残っているのではないでしょうか。
...(続きを読む)
3/2 前立腺がんセミナーのビデオ
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2013/03/20(水) 00:37:37 No.3312
3/2 前立腺がんセミナーの模様がこちらにアップされました。
http://www.cancerchannel.jp/posts/category/video/video-category/prostate-cancer

アタシの話はこちらですね。
http://www.cancerchannel.jp/posts/2013-03-02/18875.html

以前から気になっていた、がん情報サービス(国立がん研究センター)<前立腺がん>の内容についても、
いくつかの疑問点を指摘させていただきました。
相手は由緒正しきバイブルサイトですが、ええもんはええしアカンもんはアカンわけです。
正しい医療情報を患者に!・・・私はこれをかなり必死で???やってきたつもりですが、
どれだけの専門医がこのことを真剣に考えてくれているんでしょうか。
「がん情報サービス」が国立がん研究センターという一医療機関にゆだねられ、
そしておそらくさらにその中の一専門医にゆだねられ、内容の吟味もされずに、長期間更新もなされない。
本来なら「がん情報サービス」の内容に前立腺がんや放射線治療の分野でトップクラスといえる
複数の専門医が編集責任を持つなど、情報提供のあり方そのものから見直しが行われても良いと思うのです。
患者が欲しいと思う情報を充実させる為には、患者の意見も取り入れることも当然必要でしょう。
多少時間が延びるかも・・・と思いつつ、他にも気になることのいくつかを、
良い機会をいただいたと思って、このセミナーで述べさせていただきました。
セミナー会場にて
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2013/03/03(日) 00:30:05 No.3164
セミナーとその後の懇親会を終え、無事帰宅しました。
数日前に書き込みをいただいていた方(渡邊さん)以外にも、
この掲示板を通じてご縁のある患者さんやご家族ともお会いできましたし、
「よく掲示板を見ています」とか、「やっと実物に会えた」(^^;とか・・・暖かいお声掛けも
たくさんいただきました。
1週間もすれば今日のビデオが公開されるはずなので、またお知らせさせていただきます。

20分という制限もあり、言える話は限られますが、今回は体験談の時間を削って、
以前からずっと気になっていた、国立がんセンターのがん情報サービス<前立腺がん>の内容についても、
古すぎる点、不正確と思われる点などをいくつか指摘させてもらいました。
がん患者の「バイブル」といわれるサイトである上、
何年待っても更新の気配がないので、言わざるを得なかったというのが実情です。
改善のきっかけになってくれればありがたいのですが・・・

さてと、明日は大阪でもう一本。
治療法の選択に思う
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2013/02/22(金) 12:21:49 No.3154
胃がんなど、一部のがんではともかく切ることが優先されるし、それが「世界標準」と一致している場合も多い。
誰が見ても、これしかなさそうだ、これがベストだろうといえるなら治療法の選択は簡単だけど、
前立腺がんの特徴の一つは、治療法が非常にたくさんあることでしょう。
悩ましいのは確かだけど、これはうれしい悲鳴でもある・・・
治療法を選ぶのは最終的には患者本人ですから、結論は人それぞれ。
人生の歩み方、考えかたも人様々ですから、「結果」は尊重されねばなりません。
ただ、ちょっと気になってるのは、最終的な結論を出す前に、
それを判断する十分な医療情報が患者にちゃんと届いているかどうかですね。
前立腺がんにおいては日本では手術が7割を占めるけれど、世界では放射線治療が7割を占める。
世界の主流は放射線だということを、皆さんはお医者さんから説明を受けたでしょうか?

「泌尿器科医」ご自身は、たぶん、公平に話をしておられるつもりなんでしょうけど、
彼らもやはり手術を重視する我国の伝統的な医療社会で育ってきているわけです。
多忙な中で、得意分野以外の事も新しい情報をきちんと把握し、
それを噛みくださいて、患者に公平に説明できるお医者さんと言うのは
そうたくさんおられるわけではないんですよね。
医療機関によっても、その考え方に大きな違いがあるのが特徴ですね。
手術が9割以上を占める病院もあれば、逆の場合もある。
こういう病院では説明をうける以前にほとんど治療法が先に決まっているようなもんです。
セカンドオピニンオンというのが必要なわけはこのへんにもあるんですね。

ならば世界標準の放射線治療が良いかと言えば、一概にそうとも言えない。
基本的には、照射線量は多いほど再発率が下がるんだけど、
どの病院が何グレイの照射をやっているのか、私達にはなかなか伝わってこない。
IMRTや粒子線などは狙いを絞りやすいのが特徴だけど、
照射がいくら正確でもターゲットの位置は移動するので、様々なノウハウが必要となる。
小線源療法はその点誤照射の可能性は低いが、外照射併用で中・高リスクまで安心して対応できる医療機関はまだ限られている。
要は、放射線療法もかなり上手・下手があり、どこを選ぶかが大切になってくる。
治療法毎、医療機関毎、リスク分類毎の非再発データというのは、私もごく一部しか知ることができません。
決断は自分で下さなければならないが、それを判断するデータはどうしても必要です。
前立腺がんの場合、それを検討する時間が待てないほど切羽詰まったケースはまずないはず。
...(続きを読む)
RE:初めまして
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2013/02/18(月) 11:48:27 No.3147
渡邊さん

始めまして。セミナーにもお越しいただけるとか、ありがとうございます。
それにしても、PSAが5000以上だったとは驚きです。
2年ほど前、PSAが3000台だった方とお会し、話をお聞きしたことがありますが、
PSAが4桁で見つかったという方はたぶんそれ以来ですね。
(もし書き込みをいただいていた該当者が居られたらごめんなさい・・・記憶には自信がなくて(^^)>)
ゾメタ(骨病変治療薬)とホルモン療法を続けながら、
痛みなし、食欲旺盛、疲労感もないまま2年間、というのは実にすばらしい!
”心を病む”ということが一番の大敵だとおもうのですが、それもなく前向きに自助努力されている・・・
わたしのほうこそそのコツをお伺いしたいぐらいです。

そろそろ再燃を懸念されておられようですが、確かにこのあとの対処法は難しいですよね。
”最も権威ある”と言われている「がん情報サービス」(国立がん研究センター)サイトの解説でも、
これに関しては、ほんの一言~二言しか触れられていません。
  「内分泌療法を施行していてPSA値が上昇した場合あるいは臨床的再発をした場合には再燃と呼ばれ、
  この場合には内分泌療法の種類を変更したりします。しかしいずれ効果が無くなり緩和治療の対象となります。」
ホルモン療法の薬を変えてみてもだめならあとは緩和療法以外に打つ手がないと言っているだけです。

これに対しNCCNのガイドラインではもう少し詳しくこのように書かれています。(下図参照)

「がん情報サービス」はがん患者にとっては、「巨人・大鵬・卵焼き」以上のバイブルに匹敵するはずなんですが、
これだけの解説でほんとうに患者のことを思ってくれているのか・・・
次回のセミナーでは、「がん情報サービス」がこれで良いのかということに関しても、
もうちょっと突いてみたいですね。

将棋でも終盤にさしかかると、持ち駒の多寡が局面を左右することもめずらしくないようですが、
我国と米国では持ち駒の数が違うので打つ手も限られてくる、そこが一番辛いですね。

3147

「前立腺ガン治療革命」を読んで
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2013/02/04(月) 13:17:53 No.3116
「前立腺ガン治療革命」という本を読みました。数年前に出版された本で、筆者は藤野邦夫さん。
翻訳家としてがん関連の本も多数著しておられ、(この方の「がん医療・抗がん剤のすべて」も手元にあります)
ご自身も小線源療法が国内で始まったばかりのころに、その治療を受けて前立腺がんを治癒させておられます。
「ブラキセラピーを受けたいと申し出ても、医師はその治療法を知らなかった」・・・そうでしょうね。
私も病院を数件尋ねたけれど、泌尿器科医はだれも「IMRT」という治療法があることを教えてくれませんでした。
我国では外科医の世界(アカデミズム)では、伝統的に手術に重きを置いているわけですが、
藤野さんは、限局前立腺がんの非再発率(治る確率)では、放射線治療が手術をはるかに上回る、と明言されています。
浸潤がんでは、すでに手術は問題外、IMRTもしくは「外照射+小線源療法」にホルモン療法の組合せを考えるほうが良い、
というのは私の考え方とも一致しています。
治療法の個々の説明も、肩書ばかり大げさな先生の解説書よりもよほど的を得ているのではないでしょうか。

あとがきに「名前は明かせないが、多くの医師や製薬会社の人にお世話になった」という意味のことを書いておられますが、
なるほどそうだろうと思います。
アカデミズムの世界では、手術神話?が今も生き続け、それを苦々しく思う立場の医療者も少なくないと思うのですが、
内部に居てはなかなかそれを指摘しにくいという事情があります。

「切って捨てる」というある種の潔さから「手術」を選ぶ方も多いと思いますが、
それも生き方であり、考え方の一つだと思うのですが、
できればこの本を読んで、前立腺がん治療の概要だけでも一通りご理解いただいてから、
もういちどじっくり考えていただきたいものですね。
私が「前立腺がんガイドライン」をまとめた趣旨も、
患者さんが入手しにくい治療情報をなんとかお届けすることはできないかという一念でしたが、
こちらは他の解説との客観性・整合性にも配慮し、かなり控えめな表現に留めています。

しかし、藤野さんがここまでおっしゃるなら、私も普段から思っていることをもう少しハッキリ出してもいいような気がしてきました。
国立がん研究センターの「がん情報サービス」は、がん患者のいわばバイブルのよう言われていますが、
これには大きな疑問を持っています。
国立がん研究センターの治療方針の特徴は、浸潤がんでも手術は可能というもので、
もろもろある医療機関の中でも特に手術に対する執着心が強いと思います。
我々が中学・高校の頃は「校則」により、男子は「丸刈り」というのが半強制的でしたが、
その後、徐々に「丸刈り」は減り、今は野球部など?一部を除いてほとんど見られなくなってきました。
...(続きを読む)
RE:お邪魔します
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2012/11/26(月) 10:03:48 No.3023
Uromasterさん

総患者数の資料、ありがとうございました。
なんとなくこういう予想はついていましたが、データとして実際に見るのは始めてです。
がん情報サービスの統計にはなかったと思いますが、出典は厚労省でしょうか?

リモートホストのIDの件も失礼しました。たまたまだったようですね。
故意に(ブロックを警戒して)そういうことをなさる悪質な商用利用もあるもので。
がん診療連携拠点病院の前立腺がん対応について
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2012/10/16(火) 17:48:06 No.2962
各都道府県には概ね2次医療圏毎にがん診療連携拠点病院が定められていますが、
前立腺がんの治療にはどのように対応してくれているのか。
かなり大雑把ではありますが「がん情報サービス」のこのページから、次のような情報を知ることが出来ます。
http://hospdb.ganjoho.jp/kyotendb.nsf/fGanKensakuIchiran?OpenForm&g=zenritsu

・腹腔鏡手術に対応しているか
・小切開手術に対応しているか
・IMRTに対応しているか
・小線源療法に対応しているか

また、詳細情報からは、泌尿器科医数、放射線治療医数などもわかります。
以上、ご参考まで。
「前立腺がん診療ガイドライン2012」に思う(2)
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2012/06/07(木) 01:05:15 Home No.2831
これまでは、国立がん研究センターの「がん情報サービス」を始めとして、前立腺がん患者向けのサイトは、
ほとんどすべてが「リスク分類」という概念に背を向けたまま、「病期」中心の考え方をしていました。
「診療ガイドライン2006」もその例にもれず、「リスク分類」という概念はまったく見当たりませんでした。
ひげの父さんの「もしもあなたが”前立腺がん”を告げられたら・・・」では、2006年の始めから、
NCCNによる「リスク分類」を紹介していたわけですが、このたびのガイドラインの改訂で、
やっと孤立無援状態が解消されました。
待ちくたびれたと言っても過言ではありません。
このたびの改訂で、一番大きかったのは、この「リスク分類」の登場ではないでしょうか。
詳しくは、こちらをご覧ください。
http://pros-can.blogspot.jp/2012/06/20122.html
「前立腺がん」の冊子(がん情報サービス)
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2012/05/01(火) 00:02:09 No.2784
がん情報サービス(http://ganjoho.jp/public/index.html)のTOPページ(更新情報)に
”2012年04月26日 「前立腺がん」の冊子を更新しました”
とあったので、冊子のどこが更新されたのか、手元の冊子と比較してみました。
改訂されたのは、以前は「前立腺がんの病期分類」のT2の亜分類がT2a、T2bだけだったのが、
T2a、T2b、T2cの3つに分けられたことでした。
実際には、もう何年も前から、この分類が適応されており、改訂そのものは歓迎すべきことですが、
生じきなところは「何をいまさら」という気分です。
同じ修正するなら、がん情報サービスのHPも修正すれば良いのに、こちらはまだ古いまま。
ちょっと悲しいですね。

「前立腺がん治療ガイドブック」
http://hige103.main.jp/soulful-world/guidebook/sheet001.htm
でも、何年も前からこの不統一と不具合については訴えていました。
ここでも、再度引用しておきます。

<small>
我国のTNM分類は、新しい(2002年版)UICC(国際対癌連合)分類と、
古い(1997年版)UICC分類に準じる「前立腺癌取扱い規約(第3版3)」の
2種類がまかり通っており、実に複雑怪奇な様相を呈しています。
我国の前立腺がんの解説書の多くは、2002年版UICC分類を採用し、
T2の亜分類を、T2a、T2b、T2c の3種類としている一方、
公的ながん情報サイト「がん情報サービス」の分類は
「前立腺癌取扱い規約(第3版3)」に倣い、T2の亜分類は、
T2a(片葉に及ぶ),T2b(両葉に及ぶ)の2種類となっています。
NCCN(National Cancer Comprehension Network)では、病期(ステージ)T2b以上を
ハイリスク状態と規定していますが、 これは新しい(2002年版)UICC分類ゆえ、
がんが「前立腺の片葉の過半に及ぶ」状態のことを差すですが、
「がん情報サービス」では、T2bはがんが「両葉に及ぶ」という意味になってしまいます。
どうしてこんなややこしいことになっているんでしょう!
こうした食い違いは患者にとってははなはだ迷惑であり、
患者のみならず医療者間でも誤解が生じかねないのではないでしょうか。</small>
RE:返信ありがとうございます
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2012/03/26(月) 01:21:28 No.2748
 としさん

だれでも始めは知識不足、それは気にすることはありません。
ただ、知ろうと努めるべきだと思うのですが、ピンポン球を返すように問いを投げかけられても、
私が先にダウンしてしまいそうです。

国立がん研究センターのHP「がん情報サービス」
http://ganjoho.jp/public/cancer/data/prostate.html
に目を通すぐらいは、患者(家族)としては是非してほしいし、
できればひげの父さんのHPも見てほしいですね。(そのためにアップしているわけですし)
「もしもあなたが”前立腺がん”を告げられたら・・・」
http://hige103.main.jp/soulful-world/guidebook/sheet000.htm

 >お医者様の話ですと、骨に転移がなければ前立腺の摘出手術を、
 >転移がある場合は放射線治療を、と説明を受けました。

お聞き間違いだろうと思いますが、ともかくこういうことはありません。

お父さんの場合ですと、手術と放射線治療(外部照射)のどちらも可能で、治療効果のほどもほぼ同じです。それぞれに副作用が伴いますから、それも気をつけてください。

セカンドオピニオンを受けられるのも良い手かもしれませんね。
「前立腺癌取扱い規約」
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2011/04/19(火) 18:38:24 No.2375
泌尿器科の現場ではこの本がかなり重要視されています。

「全国の先生方には、この取扱い規約に準じた同一基準で前立腺癌症例を正しく評価していただき、
日本のデータを内外に積極的に発信していただきますことを期待致します。」(日本泌尿器科学会理事長 内藤誠二)
序文のこうした表現からもそれがわかると思います。

昨年までは、取扱い規約の第3版(2001年刊行)が使用されてきたのですが、なにぶん内容が古くて、実情に合わない部分も目立っていました。
このたび(2010年12月)第4版が刊行され、やっと実情に追いついてきたようです。

以前から気になっており指摘もしてきたことに「前立腺がん病期分類」があります。
国立がん研究センター「がん情報サービス」では
・T2a:片葉浸潤
・T2b:両葉浸潤
となっていますが、この根拠が前立腺癌取扱い規約第3版(2001年)であり、
さらにその根拠はTNM分類第5版(1997年)ですから相当古いものです。

TNM分類第6版(2002年)以降は
・T2a:片葉の1/2以下
・T2b:片葉の1/2超
・T2c:両葉浸潤
となっており、このたびの取扱い規約第4版でやっと「原則としてTNM分類第7版(2009年)を用いる」
ということが決まりました。
「がん情報サービス」のHPは相変わらず古いままで、改訂されておりませんが・・・

その他、我々患者にも関心が深い改訂点がいくつかあります。

・作成委員会に「日本医学放射線学会」が加わった。(でも「日本放射線腫瘍学会」でないのはなぜ?)
・リスク分類に言及(2001年当時はリスク分類という概念がほとんどなかった)
・ノモグラムに言及(日本版術前ノモグラムも掲載してくれています)
・治療法で「密封小線源療法」「緩和療法」(ストロンチウム、ビスフォスフォネートにも簡単に触れています)
・病理学的分類は分化度(高・中・低分化)分類に代わり、グリーソン分類(ISUP2005)を採用。
...(続きを読む)
お返事-2
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2010/06/07(月) 15:55:10 No.2093
コウタロウさん

お返事がおそくなってすみません。

1・プロセキソールはホンバンが中止になってから注目され始めた治療薬なので、医師によっては、ご存じない可能性もあること。
 また医療機関ごとに扱っている薬の種類も限定されていますから、薬剤部のリストから外れている可能性もあります。

  エストラサイト(エストラムスチン)と、プロセキソール(エチニルエストラジオール)の適、不敵には個人差もあると思いますが、私には詳しいことはわかりません。
  spendorさんもお書きになっておられますが、エストラサイトに含まれているナイトロジェン・マスタード(アルキル化剤)は抗がん剤の一種です。


2・ドセタキセルを早くから用いるという考え方は海外にあるようですが、
日本人にはドセタキセルそのものの副作用が強いこともあって、
用いる時期、使用量、頻度、単独か併用かなど、まだその用法が手探り状態にあるようです。
ただ、高齢者の場合、持病がある場合、体力に不安が持たれる場合などは、
ドセタキセルを後にすべきだという意見のほうが強いように思われます。

Urology View (2009 Apr)に掲載のこれらの論文
 ・間欠的内分泌療法 千葉医療センター 泌尿器科医長 佐藤直秀
 ・抗アンドロゲン交替療法 千葉大学 鈴木啓悦准教授 他
をベースに、私が整理した「進行前立腺がんの治療フローチャート」を紹介しておきます。
ドセタキセルを使うべき時期も、このように考えると納得がいきやすいのではないでしょうか?


3・がん情報サービスのこのページはすでにspendorさんからお答えいただいてますね。
免疫やワクチン治療にまつわることなら、久留米大以外に岩手医科大学。
ペプチドワクチンとは少しやり方が違うかもしれませんが、大阪大、岡山大、神戸大、近畿大などのHPも調べてみてください。(これらはあくまで参考です)


spendorさんが書いてくださった、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)に関しては、
プロブレス(カンデサルタン)が知られています。(それ以外にも数種類)
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団塊世代さんへ
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2010/04/30(金) 01:24:38 No.2021
>皮膜内に留まっているBレベルならば、GSが低分化がんあるいはPSAが高値(3桁)であろうとも、
>治療方法は全摘及び放射線共に可であると解釈してよろしいのでしょうか。

広く解釈すればそういうことになります。
ただ、「前立腺がん診療ガイドライン2006」には、全摘の場合、再発を来たしにくい条件が書かれています。
PSA<10、GS<7、T2b(B2)以下、これらの3条件をすべて満たしている場合です。(団塊世代さんの場合はこれに相当します)
ただ、これらの条件を満たしていなくとも、「全摘の適応は否定しない」となっています。
ステージB2以下であれば(時にはCであっても)手術を行っているケースが多いというのが、我国の現状です。
放射線治療はこうした再発リスクの低いがんにも、もう少し再発リスクの高いがんにも適応されます。
いずれの方法でも治る確率の高い時にどちらを選択するか・・・団塊世代さんが決断しなければならないのはここでしょうね。

「がん情報サービス」の”前立腺がん”を久しぶりに覗いてみたら、以前にはなかった上の説明(全摘の理想条件)が書き加えられており、T3の第二選択肢として上がっていた「全摘」がいつの間にか消されています。
ひげの父さんの<前立腺がん治療ガイドブック>では、実は4年以上前からこれに近い考え方(NCCNのガイドライン)を紹介しており、
外科医の優位がなかなか埋まらない日本の現状に半ばあきらめ気分だったんですが・・・ほんの少しずつですが、欧米の考え方に近づきつつあるようです。

よろしければこちらも読んでみてください。
<前立腺がん治療ガイドブック> もしもあなたが ”前立腺がん”を告げられたら
http://www2.odn.ne.jp/~cap87090/cancer/theraphy/sheet000.htm
お返事
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2010/04/27(火) 00:56:48 No.2012
 はまにさん

PSAの測定間隔が短いですね・・・同じ医療機関でしょうか?

PSAの結果を聞くだけでも、ひやひやしますもんですから、
画像検査となるとさぞ気がもめることでしょう。
でも、きっと大丈夫でしょう。(^^)v

ottchさん、mhさんも身を挺して豊富な経験をお持ちですから、
私もあちらは良くのぞかせていただいてます。(なかなか書き込みが出来ていませんが)


 団塊世代さん

まだ2日目ですから、動揺はやむを得ませんよね。
そう特別なことをしなくとも、たぶん二月もすれば、落ち着いてくるのではないでしょうか。
治療法はなにもあわてて決める必要はありません。
気持ちを落ち着かせる一つの方法は相手を良く知ることだと思います。
「がん情報サービス」など、教科書的な解説から目を通して見るのも良いのかも。
もっと落ち着いてからゆっくり結論を出されても十分間に合いますから・・・(^^)/~


 プリンさん

プリンさんも、落ち着くまでには、まだもう少しかかることでしょう。
先生とのやり取りでは、聞きたいことはメモっておかれたほうが良いでしょう。
その場になるとすぐに忘れてしまいますから(←私だけかな?)


 浅草岳さん

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RE:ホルモン薬併用の件
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2009/12/28(月) 22:47:08 No.1805
浅草岳さん

いまのところ再発というのは定義をどう考えるかだけの話で、臨床的な再発に結び付いているわけではありませんので、
ガイドラインでも次のように書かれています。

 Q:根治術後のPSA上昇に対し内分療法は有効か?
 A:内分療法の抗PSA効果は期待できる。しかし、投与開始時期をいつにすればよいか、
   生存期間の延長を認めるかどうかの結論は得られていない。

「あまり心配しないで」とおっしゃる先生のご意見ももっともだと思います。
ただ、まだ十分余裕があるうちにこそ、色々と資料を集めて、今後の作戦を練っておかれた方が良いのではないでしょうか。

1)ホルモン治療の抵抗性発現にどう対処・継続していくのか?

いろいろな試みは行われているのですが、国立がんセンターのがん情報サービスでも、非常に簡単な説明に終始しており、
「知りたい」と思う患者の要求にはとうてい答えてくれておりません。

参考になりそうなサイトとしては、「がんサポート情報センター」とか、
http://www.gsic.jp/cancer/cc_14/index.html

手前みそで恐縮ですが、「もしもあなたが”前立腺がん”を告げられたら・・・ 」も参考にしていただければ良いのではないでしょうか?
http://www2.odn.ne.jp/~cap87090/cancer/theraphy/sheet000.htm

2)間欠療法と持続療法のいずれが有利か?

これも、ガイドライン(06年)では、「有用性についての結論は出ていない」とされています。
 →エビデンスの実証がないかぎりガイドラインには反映されませんから、ガイドラインはそもそも保守的ですね。

しかし、間欠的内分泌療法は、海外ではかなり以前から普及しています。
副作用の軽減(QOLの維持)・治療費の軽減に加え、安全性にも特に問題はないことも認知されていましたが、
国内では、その採用には消極的な医療機関がほとんどでした。
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クリニカルパス
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2009/09/02(水) 23:51:58 No.1657
前立腺がんの開腹手術の手順を示したクリニカルパス(クリティカルパス)が
国立がんセンターの「がん情報サービス」にアップされました。
http://ganjoho.jp/public/dia_tre/pass/odjrh30000012vis-att/prostate_pass_pub.pdf

これがほぼ標準的という意味だと思いますが、
ご自分のケースと比較されてみてはいかがでしょう?

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