その投稿に対して、以下に冗長となりますが、書きます。「論文・詳細スレッド」に書くのがいいのかもしれませんが、漂流さんの投稿が本スレッドなので、私もそうします。
愛知県がんセンターの例示の理由
私の投稿でPCTRFに載っている愛知県がんセンターのPSA非再発率をあげたのは特段意味があるわけではありません。ただ、私がIMRTで治療を受けているからだけではないです。
滋賀医科大の5年PSA非再発率よりいい値の例としてですが、
HDR で#43 北里大の石山氏他の論文でもよかったです。
5年PSA非再発率は以下のとおり
・高リスク(96人) 97.8% (愛知県がんセンターより0.1% いい)
・超高リスク(82人) 81.9%
愛知県がんセンターの掲載例どおりならば、上記が別々の番号をとられ、載ってもいいはずです。
ただ、references の一覧には載っていますが、以下のURLでHDRを指定しても#43は表示されません。
http://www.pctrf.org/high-risk-results/
この石山氏の論文に関する私の簡単な説明は以下のとおり
http://flot.blue.coocan.jp/cure/Ishiyama.html
adjuvant ADT 36 カ月ということでかなり長期です。
北里大学のテストステロンの回復に関する論文
ホルモン治療が長期に渡ることに関しては、テストステロンの回復という表題で北里大学の津村秀康氏他の論文、World J Radiol. 2015 Dec 28;7(12):494-500.を紹介をしました。
患者174人が対象です。
長期、36カ月以上のネオアジュバンド療法及びアジュバンド療法を実施した場合は5年後も22.6%が去勢レベルとのことです。
去勢レベルは ≤ 50 ng/dL というのは従前の定義です。
参照
...(続きを読む)
前に記載したことの補足です。ホルモン治療の期間とその後のテストステロンの回復までの期間について、論文で報告されていますので、紹介します。タイトルはTIME TO NORMALIZATION OF SERUM TESTOSTERONE AFTER 3-MONTH LUTEINIZING HORMONE-RELEASING HORMONE AGONIST ADMINISTERED IN THE NEOADJUVANT SETTING: IMPLICATIONS FOR DOSING SCHEDULE AND NEOADJUVANT STUDY CONSIDERATIONです。
その中で
After a single 3-month LH-RH agonist injection median duration of castrate level testosterone (0.2 ng./ml. or less) was 6 months. Median duration of hypogonadal symptoms (hot flashes and sweats) was 13.6 months and resolution paralleled the gradual return of serum testosterone to baseline values. とあります。簡単には、3ヶ月のホルモン治療(ADT)で、テストステロンの低値(0.2 ng./ml. or less)は倍の6ヶ月続く。また、ホットフラシュ等の症状は13.6ヶ月続くと書いて有ります。
もし、これを基に、愛知県がんセンタ-の報告例(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27138879) を考えると、この報告では、27ヶ月 ホルモン治療をしていますので、単純にはテストステロンの回復には、54ヶ月かかることになります。そうすると、ADTから解放されてからの観察期間41ヶ月間の間には、テストステロンが回復していないことになり、真のPSA値は表示されないことになります。愛知県がんセンタ-の報告には、テストステロンの記載はありませんでした。気になる所です。因みに、滋賀医大の場合は、24ヶ月かかることになり、ADTから解放されてからの観察期間は48~49ヶ月間の間にテストステロンが回復していることになります。
治療手技も重要ですが、PSAの追跡に於いて、ADT治療の期間も気になる所です。
http://www.jurology.com/article/S0022-5347(01)62383-8/abstract
先に提示しましたサイトの表形式のhtml文で作成したものが見やすいかもしれません。
http://flot.blue.coocan.jp/cure/memo/outcome3.html
サイト内の解説ページへのリンクもはりました。
ただ、32、37 に関しては特に説明のページはありません。また、この2つ以外も一覧のページをリンクし、説明ページのないものもあります。
ひげの父さん
2017年3月4日の投稿でこう書かれています。
「開腹手術がメインのG病院では、ハイリスクの5年非再発率が49%」
これは37 のがん研有明病院の泌尿器科の山本真也副部長を筆頭著者とする論文からの引用でしょうか。
こう書いています。
10年PSA非再発率
高リスク 48.5%
従って、5年ではなく10年だと思います。
なお、この論文は青木学氏の論文__PCTRFのデータより追記に書いていますようにHigh Risk References | PCTRFに載せられているものです。
当初、一覧に追加しなかったですが、滋賀医科大のデータを追記する際に併せて追記しました。
BS-TBSで 3月5日 13時からの放送で 30分番組です。
タイトルは先に聞いていたのとは、変わったようです。
私はリアルタイムで見ることはできないので(4日、5日は東京滞在)さきほど録画予約を入れました。
Mo-FESTAなどの腺友倶楽部の活動や腺友へのインタビューも数人紹介されるはずです。
どうぞご覧ください。
漂流さん
いつもなにかと情報をいただきありがとうございます。
今回もS医大のトリモダリティとAがんセンターのIMRT(トモセラピー)の比較についても、
ホルモン療法(ADT)の継続期間など、良く読みこんでおられるのに感心しました。
眞さん
「治療法比較3」多くのデータを集められており、これは貴重な資料ですね。
ひとつの論文の事例だけを示す場合は、うっかりすると誤解を招くケースもあると思うのですが、
このような形でデータをまとめると、実情がほぼ浮き上がってくるのではないでしょうか。
開腹手術がメインのG病院では、ハイリスクの5年非再発率が49%で、
ロボット手術の実績が我国トップのT医科大が30%というのも面白いデータだと思います。
小切開が得意な病院もいくつかありますが、これらも集めていただけると
また見えてくるものがあるのではないでしょうか。
非再発率ではいずれにしても、放射線治療に分があると思うのですが、
(IMRTでも、まれにひどい事例もありますが・・・)
世間で公表されているのは死亡率が圧倒的に多いので、
多くの泌尿器科医は「手術と放射線では成績はかわらない」とおっしゃっているのが実情です。
命があれば良いというのは、かなり昔の考え方でしょうね。
乳がんを見てもわかるように、今やQOLや外見の質が問われる時代になっているはずです。
尿禁制、性機能についても、がまんするのが美徳ではありません。
限局がんの5年生存率はほぼ100%となっている今こそ、
非再発率と副作用にもっと目を向けるべきではないでしょうか。
2015年6月生検,中等度の悪性度 グリーソンスコア3+4
7月小線源単独治療
施術後1ヶ月 6.960
同 3ヶ月 3.098
同 6ヶ月 1.589
同 9ヶ月 2.603
同 12ヶ月 3.119
同 14ヶ月 3.462
同 17ヶ月 3.662
同 20ヶ月 2.322
本日の結果でDRより今後5年位の経過観察は必要との話あり。
とにかくホツとしました。アドバイス頂いた眞様,SANZOKU様他ありがとうございました。
http://www.termedia.pl/High-biologically-effective-dose-radiation-therapy-using-brachytherapy-in-combination-with-external-beam-radiotherapy-for-high-risk-prostate-cancer,54,29511,1,1.html
A total of 143 patients with high-risk prostate cancer were treated by radiotherapy of BED>or=220 Gy with a combination of LDR brachytherapy, EBRT, and androgen deprivation therapy(ADT). : Six patients developed biochemical failure, thus providing a 5-year actual biochemical failure-free survival
(BFFS) rate of 95.2%. 「トリモーダリィティでハイリスク患者を治療した場合、観察期間は平均52ヶ月(約5年)でBFFSは95.2%とあります。」
Androgen deprivation therapy included neoadjuvant (six months) and adjuvant (six months) settings across the seed implantation. Androgen deprivation therapy consisted of gonadotropin-releasing hormone agonist injection and anti-androgen.Supplemental EBRT was delivered four to eight weeks after seed implantation. Duration of follow-up was calculated from the end of the supplemental EBRT.
「治療開始は、先ず、6ヶ月のADT そして、小線源治療、そして、6ヶ月のADT、 補助的外部照射(1.8Gy/fraction total 45Gy)を約一か月にわたって、小線源治療後4-8週間後から行われた。追跡開始は、外部照射後から行った」とあります。
2) 愛知県がんセンタ-の富田氏らの論文では
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27138879
Median follow-up from HT start was 60 months (IQR 42-81). Five-year bDFS rates for low-, intermediate-, high-, and very-high-risk groups were 100, 98.2, 97.7, and 87.9 %, respectively.
「helical tomotherapy (HT)でハイリスク患者を治療した場合、5年後のBFFSは97.7%とあります。」
All patients received neoadjuvant ADT for a median duration of 10 months followed by HT at a median dose of 78 Gy [interquartile range (IQR) 78?78]. The times of median adjuvant and total ADT were 19 and 27 months (IQR 20?31), respectively. Median follow-up from HT start was 60 months (IQR 42?81).
「治療開始は、先ず、中央値10ヶ月のADT そして、外部照射(helical tomotherapy)、そして、その後、中央値19ヶ月のADT (ADT合計 中央値27ヶ月)。 追跡開始は、外部照射時から行った」とあります。
この二つの論文を比較すると、PSAの再燃と言う観点からは、2)方法、つまり、Helical tomotherapyの方が僅かに良いように見えます。
しかし、2)の治療では、中央値27ヶ月はADTを受けています。このように長い間、ADTを受けていると、ADTが終了しても、PSA上昇に関わるテストステロン値が上がるまでにかなりの時間が必要となります。一方、1)の治療では、ADTは12ヶ月です。
また、追跡開始のスタート時期ですが、
2)の治療は、外部照射開始をスタートとして、追跡を開始しています。追跡中もADTの治療は19ヶ月続いています。実際に、PSAが上昇する土台ができるのは、追跡開始してから、19ヶ月目以降60ヶ月まで つまり、ADTから解放されてからの観察期間で41ヶ月間です。
1)の治療では、小線源治療後6ヶ月のADTの治療です。小線源治療後1~2ヶ月経て、外部照射を1ヶ月行い、その後、追跡開始となります。つまり、この時点からのADT治療期間は3~4ヶ月と言うことになります。つまり、ADTから解放されてからの観察期間は48~49ヶ月間です。
このよう見てみると、単純に二つのケースを比較することは難しいと思われます。
この前、ここに記載しましたが、下記の論文で(トリモダリテー)と(ホルモン+外照射)に差異が顕著になるのは、48か月以降です。再度、図を添付しますが、赤線がトリモダリテーです。従って、恐らく、愛知県がんセンターでも、さらに追跡をされて行かれると思います。
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尻を引っぱたいた(笑)甲斐がありました(涙はチト大袈裟ですか?)
ジムにも行けビールも飲めるなんて羨ましい限りです。
論文の紹介ありがとうございます。ポーランドの医学誌に載ったのですね。
この論文の参考文献の最後にあげられています
2016年5月発行の日本臨牀の増刊号、新前立腺癌学に掲載されましたApplication and limitation of low-dose rate (LDR) brachytherapy for prostate cancerを読み、ブログに記事を書きました。
http://inves.seesaa.net/article/444976743.html
この記事の最後にこう書きました。
「日本臨牀」の記事ではとても満足できない。
先ほど、読んだのですが、私の知りたい情報は書かれていました。
SANZOKUさん
分かりやすい紹介を「論文・詳細スレッド」に是非書いてください。
なお、日本臨牀では以下のように書かれています。
「治療終了後2年以上経過した高リスク前立腺癌症例は142例(経過観察の最長10年)であるが、現在PSA再発は5例で全例が遠隔転移による再発である。」
ご紹介頂いた論文では次のように書かれています。
Of the 143 high-risk patients, six developed PSA failure
Google翻訳
143名の高リスク患者のうち、6名がPSA不全を発症し
対象患者、PSA再発とも1名増加ということです。
GANBA-SETA さん
High Risk | PCTRFを2017年2月7日の投稿で紹介していただき、ありがとうございました。
私がいままで調べてきてカバーしていなかった論文をサイトに追記しました。
...(続きを読む)
やったー!ですね。
先に希望が見えてくると 身も心も軽くなってくるでしょう。
回復は 一歩 いっぽ。 後 一年間の辛抱ですね。
どうぞ ご自愛くださいませ。
当方もこれからじっくりと読ませていただきますが、取り急ぎお知らせします。
http://www.termedia.pl/High-biologically-effective-dose-radiation-therapy-using-brachytherapy-in-combination-with-external-beam-radiotherapy-for-high-risk-prostate-cancer,54,29511,1,1.html
論文のオリジナルは次のWebからダウンロードできます。
rticle file
素晴らしい実績です。
一年前にはできなかったことです。放射線科の先生からは2018年にならないと
副作用は抜けきらないでしょう!と言われており、あと一年ぐらいで副作用が
完全になくなるような気がします。
そうすれば、週に2‐3日のパートでも働けそうな気がします。
今は、まだ道を普通の感じで歩くことができませんが、副作用に対して
一筋の光が差したような気分です。
ジムは以前同様、週6日通っています。今年の1月15日から、8時間ダイエット
を始めており、86.4キロ有った体重も、ひと月半で82キロ台に落ちました。
8時間ダイエットは思ったより気楽にできるので、ホルモン療法で太られた方はチャレンジ
してもいいのでは、と思います。
いつもこのぺ-ジを拝見させて頂いております。
講義ビデオを見させていただきました。
有難うございました。
PSMAリガンド製剤の治療はスゴイと思うのですが。
多くの人に希望を与えるものではないでしょうか。
「前立腺癌における PET検査の現状と将来展望」 村上 康二(順天堂大放射線科教授)
https://www.youtube.com/watch?v=AJjyB4Glz3M
PETには、ブドウ糖類似薬(FDG)が用いられることが多いのですが、これが前立腺がんに集積しても、
膀胱(尿路)に存在するブドウ糖に邪魔されてしまうので、前立腺がんには向いていないと言われてきました。
コリン(細胞内リン脂質代謝)を用いた検査法が、PET/CTで行われるようになってきて、
前立腺がんの診断でも有用だと言われ始めていますが、この先はどのような進歩が予想されるか・・・
このビデオの後半でこれを知ることができます。
骨転移のある前立腺がんに対しては、昨年、アルファ線を用いた放射性医薬品(ゾーフィゴ)が認可され、
このところ注目を浴びていますが、
PETの分野でも、PSMA(前立腺特異的膜抗原)をターゲットとした新しい分子標的薬が臨床試験に入っており、
これを造影剤として用いると、診断はもちろん、同時に治療もできる可能性が高いとか。
入院検査の後、T医科大学の生検プレパラートをS医大で病理診断した結果についてお話が
あり、2本あったGS8(4+4)がGS7(4+3)に変更になりました。
先生は4+4も4+3も4があれば治療としてはあまり変わりはないと言ってておられました。
その後、超音波検査があり、私のラクビボールのように平べったい前立腺肥大も4ヶ月の
ホルモン治療で大分小さくなったそうで、これなら手術に問題はないだろうといわれました。
最後にO先生から、PSA(休薬後2か月で0.3)を含む一連の検査結果から判断して当初の
トリモダティーではなく、高線量小線源単独で治療を行うとのお話しがあり、追加のホルモン
治療も中止になりました。
実は、先生がカルテに2例目高線量小線源(その日の手術の順番)と書かれたのを、チラ見した
私が、この治療方法の2番目の患者かと勘違いして、これはどんな治療ですかとお尋ねしたところ
高線量小線源治療はO先生としては再発しないためのスタンダード治療であるがいまのところ
他の施設では線量が高すぎて施術は困難であると説明してくださいました。
O先生のスタンダード治療が全国の医療施設でスタンダード治療になれば、多くの患者さんが
救われるのではないかと強く思いました。
入院は6月19日から三泊四日に決まりホットしております。昨年7月の癌告知から「髭の父さん」
には励ましとご助言をいただき「SANZOKUさん」の投稿があって東京からS医大を受診
する決心がつきました。心から感謝しております。
まだこれからが本番ですが腺友ネットの皆様これからもよろしくお願い申し上げます。
戻っています。
頻尿、切迫感があります。
処方いただいたユリーフ錠(まるで小さなラムネ菓子)を服用していますが
暫くは続くのでしょうかね。
O先生の治療は非標準治療だとおっしゃいます。
他では高リスクで小線源は無理と言われた方も引き受けられます。
皮膜外浸潤などあろうがなかろうが転移さえなければ高い線量を
優れた技術であてて完治できるとおっしゃいます。(と、理解しています。)
詳しくは本ネットのガイドブックでも紹介されているS医科大のHP。
http://www.shiga-med.ac.jp/~hqdbpc/
治療方法で悩まれている方、一度O先生に相談されることをお勧めします。
ホルモン療法の新薬はまず効かないと言われています。
漂流さんにご紹介いただいたのは、これとは別ですが、
予後が悪いというのは(詳しくは見ていませんが)
このあたりが関係しているかもしれません。
http://pros-can.net/02/frame2.html
Castration-Resistant Prostate Cancerの一つの要素として、AR-V7と呼ばれる遺伝子が活性化して、発現量が増加することが抵抗性に関与している可能性があるとする論文が出ていました。それで、この論文では、AR-V7をターゲットにした薬が開発されれば、予後が良くなるのではと書いて有りました。私の読み間違いもあるかもしれません。参考になればと思います。
大したことなくて良かったですね。
以前私が言った表現は、一般的な方を想定して言ったのであって、
自分の場合は、生検での一本一本が地獄の痛みであったため、
それに比べると小線源は極楽でした。
麻酔生検ならば、私の表現通りだったかもね・・・。
ともかく無事に退院されておめでとうございます。
治療の傷による後遺症は微妙に1~2週間残ると思いますが、
すぐ良くなります。
後は多少排尿時に痛みや刺激が出たりしますが、
これも徐々に改善すると思います(自分の友人談)。
自分はトリモなので少し様子が異なると思いますが、
自分も排尿は大した症状がないです。
治療後1年半で微妙に刺激があるかなという感じです。