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高リスクに対する全摘について
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2015/02/10(火) 14:27:37 No.5425 [返信]
眞さんに披露していただいた論文ですが、おそらく根が手術好きの先生だと思うのですが、
広範囲リンパ節郭清こそ腕の発揮どころと思って、それで従来の手術を上回る結果が出たという論文を
発表されるケースはよくありますね。
患者にやさしい低浸襲治療というイメージからは、個人的にはどうもとっつきにくいとこがあるのですが、
手術好きの先生は、そのあたりの患者心理にはさほど関心はないようです。

引用されている、前立腺がん診断ガイドライン2012ですが、
その部分は私もなんどか講演時に引用させていただいたことがあります。

前立腺全摘除術が勧められるのは,どのような患者か?というQに対し、以下の二つの答えが載っています。
【推奨グレード B】:
①期待余命が10年以上であり,PSA値<10 ng/mL,Gleasonスコア7以下,T1c~T2b を満たす症例に推奨される。
【推奨グレード C1】:
②高リスク前立腺癌症例に対しても前立腺全摘除術の適応がある。

【推奨グレード B】というのは、それなりの根拠がある時のエビデンスレベルで、
【推奨グレード C1】というのは、「科学的な根拠はない」という【C】グループ(2006年版)に属します。
2012版では、推奨度に応じて、前向きにか後ろ向きかに二分し、
「【C1】:科学的な根拠はないが勧められる」としたのがこれですから、
高リスクに対する全摘が広く行われている現状追認の要素が濃いと思っています。
ここをご覧の皆さんには、明確な根拠があるのはやはり①(中・低リスクの限局がん)であるということを
覚えておいて欲しいですね。

ガイドラインの別ページには、
放射線療法が勧められるのはどのような患者か? というQに対しては次のように書かれています。
【推奨グレード B】:
①初期治療として、リンパ節転移を含む遠隔転移を有しない局所限局性前立腺癌の奨励で適応となる

これは低・中・高リスクに共通なので、
結局、高リスクの場合は、放射線治療のほうが手術よりエビデンスレベルが高いということになりますが、
しかしこういう説明をなさる先生はそうたくさんはおられませんね。
...(続きを読む)
病院の選択
投稿者:ノルディックウォーカー 投稿日:2015/02/10(火) 14:09:17 No.5424 [返信]
ひげのお父さん
度々、お邪魔します。初心者のため判らない事ばかりです。そして返信を読ませていただくと次々と新しい疑問が湧いてきてしまします。不躾な質問をお許しください。
 現在、私の受診中の病院は地方の総合病院ですが癌治療専門の病院ではありません。従って癌治療の経験も少ないと思います。そのような所に前立腺を適切にMRI撮影できる技師やその画像を判読できるスタッフがいるのか極めて疑問です。今後の事を考えると癌治療専門の病院に転院した方がいいでしょうか?アドバイスをよろしくお願いいたします。
RE:ガン デビューしました
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2015/02/10(火) 13:33:58 No.5423 [返信]
 bighiroさん
ようこそこちらへ。
PSAも10未満と知れていますので、
ホルモン療法ですぐにPSAを下げなければならないような状態ではありません。
実際に治療をされる病院を決めてからで十分だと思います。
がんが見つかるまでには、すでに少なくとも10年は要しています。
すでに2~30年同居してきた身内?でしょうから、いくらGS8で高リスクと言えども、
それなりの手加減と仁義?は心得てくれているはず。
近いうちに、おそらく永遠の別れとなるはずなので、
そう嫌がらずに、もうしばらく付き合ってあげてくださいな。(^^)>
bighiroさん
投稿者:GANBA-SETA 投稿日:2015/02/10(火) 12:29:01 No.5422 [返信]
初めまして、今が一番、落ち込んで、良く眠れないでいる時ですよね。
私も含め、罹患者の方々は皆同じ心境を通過していますので、
bighiroさんのお気持ちは、良く分かります。

ひげの父さんと相談されておられるので、
良い治療の選択をされたと思いますので、良かったですね。
ずいぶん気持ち的には、楽になって落ち着かれたと思います。

ご質問の件は、ひげの父さんからも投稿があると思いますが、
前立腺がんは進行が遅いため、あせらずとも、全く心配ありませんので、
国病・S病院で最初から治療をお願いしたほうが賢明ですね。
お大事に。

電話で困ることなど
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2015/02/10(火) 12:14:30 No.5421 [返信]
患者さんの気持になって、おっしゃることに良く耳を傾けるのが基本・・・ピアサポートを行う際に、
まず第一に教わることだと思いますが、電話で順にがんが見つかった経緯から家族の反応まで、こと細かに聞くのは、
いつも暇なわけじゃないのでかなり辛いですね。
本音を言えば、もっと端的に病状を言ってほしいと思う事がしばしばですが、
ご自分の病状を、ちゃんと理解できていない人も多いわけです。
あげく「あなたが治療を受けた病院さえ教えてもらえればそれで良い」と言われて困ったこともあります。
教えることにはやぶさかではないのですが、はたしてそれで良いんだろうかと。

「以前話をさせてもらった何処そこの●●です」と、何ヶ月も間をおいて電話がかかって来ることもあります。
いきなりその後の経緯から話が始まるので、概要を始めからお聞きしたいというと、やや腹立たしく感じられるようです。
まだ、電話を受けることはさほど多くないので(番号もほとんど公開していませんので)
なんとか対応はできていますが、カルテがあるわけじゃないし、記憶力なんぞはとんと怪しいものですから、
電話での話も意外と大変です。打ち手間のかかるメールのほうが、返って良い場合も多いのですが、
電話を掛けて来る人の多くはインターネットをなさらないか、不得意な人なので、無下にお断りするのもできない状態です。

ただ、メールでも漠然とした質問には困りますね。
ある程度焦点をしぼって質問をいただくと答えやすいのですが、一からすべてを解説するわけにもいかないので、
何度もメールの往復を覚悟しなければなりません。
そのような気配のある方は、直接お会いしたほうが話しが早いと思うのですが、
距離感も人によって様々で、隣接する府県でも遠いから無理とおっしゃる方もおられれば、
北海道や九州からお見えになる方も居られます。
なかにはフランスと言う方もおられましたね(笑:見ておられるかな?)

特にどうということもないのですが、ふとつぶやいてみました。
ガン デビューしました
投稿者:bighiro 投稿日:2015/02/10(火) 12:01:31 No.5420 [返信]
ひげの父さん、先日はありがとうございました。
今回こちらの掲示板にも投稿させていただきます。

1948年生まれです。
昨年6月の市の健診でPSA値4.8で要精検の通知が有り地元の総合病院の泌尿器科受診。MRIを撮り、その結果は「ガンの所見はなし」、9月末再検査でPSA5.09、12月末で6.78と上昇して1月23日に1泊2日入院で生検実施。2月7日に結果が出て、「10本中左側2本が陽性。グリソンスコアは8。進展度はT1cだが高リスクのガン」と判定され、全摘除術を勧められました。
自分でもある程度覚悟はしていましたがGSが8というので気持ちの動揺がありました。
その日は「手術ではなく、放射線治療が希望なので考えさせてください」と伝えて帰宅しました。そしてひげの父さんに直接メールをして返信を頂き少し落ち着きました。
今、小線源+外部照射+ホルモン療法(トリモダリティというそうですが)のできる病院を探して通院にも比較的便利な国病・S病院にしようと電話で問い合わせしました。
次回の診察日に担当医に紹介状をお願いする予定です。
この掲示板を見ますと本当に励まされまし、勉強になります。皆さんもいろいろ大変なこともおありでしょうに私のように何も知らないもののためにありがとうございます。

一つ質問なのですが、S病院にかかるのにも少し日にちがかかるようなきがしますが、今の病院でホルモン療法を先行して実施した方が良いのでしょうか?参考になるようなことがありましたらご教示ください。
根治的前立腺全摘除術後
投稿者: 投稿日:2015/02/10(火) 12:00:30 Home No.5419 [返信]
手術後、転移まで8年、その後、死亡まで5年というはなしをききますが、関連
する論文がわかりましたので、紹介します。

がん情報サイト
http://cancerinfo.tri-kobe.org/pdq/summary/japanese-s.jsp?Pdq_ID=CDR0000062910

根治的前立腺全摘除術後のフォローアップ に以下の記述があります。

治癒目的の根治的前立腺全摘除術を施行し、平均5.3年追跡した2,000人近い男性を対象としたレトロスペクティブ解析では、315人(15%)の男性が生化学的再発の証拠とみなされる0.2 ng/mL以上のPSA異常値を示した。これらの315人の男性で、臨床的に再発の証拠が得られたのは103人(34%)であった。生化学的再発から臨床的転移が現れるまでの時間は、中央値で8年であった。転移性疾患発生後の死亡までの時間の中央値は5年であった。

参照論文

Natural history of progression after PSA elevation following radical prostatectomy.

筆頭筆者:Pound CR Department of Urology, The James Buchanan Brady Urological Institute, The Johns Hopkins Medical Institutions, Baltimore, MD 21287-2101, USA.

対象として1982年4月か1997年4月までの1997人の手術を受けた患者
で術前、術後のホルモン治療無し。
ひじき爺さん
投稿者:GANBA-SETA 投稿日:2015/02/10(火) 10:30:34 No.5418 [返信]
PSAの微増傾向は少し不安になりますが、仮に再燃と主治医に言われましても、
手術や放射線期治療を受けられた罹患者の方々の再燃は、
その後の進行が比較的遅いため、10年、15年と先が長い付き合いとなりますので、
再燃したと言いましても、あまりあわてることも無いようですね。
歳を重ねると、脳梗塞や心臓疾患、肺炎等の感染症の方が怖いかも知れませんね。

再燃の場合は、ガンをんやっつけようと、最初から強い治療をするのは、
かえって、ガンの悪性化を促進させCRPC化を早めるような気がします。

ひげの父さんもそうですが、スマッシュさん、ブラボーおじさん、TAKEROさん等、
ガンと共存するように、緩やかな治療でQOL維持して、普通に暮らしてゆくほうが、
元気な方が多いですね。
スマッシュさん、ブラボーおじさん、TAKEROさんのHPは次のとおりです。
スマッシュさんは掲示板の左上の「線友の掲示板」にもあります。

http://homepage3.nifty.com/lesoleil/takero/index.html
http://ve.cat-v.ne.jp/exp02lain/index.html
http://www5b.biglobe.ne.jp/~t-ue/index.htm

追記
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2015/02/10(火) 10:04:49 No.5417 [返信]
山茶花さんからのコメントも入っていましたね。
3テスラに越したことはないのですが、まだ極めて少なく、
1.5テスラでもきちんと使いこなしておられれば問題ないと思っています。
おっしゃるように、撮影だけを外注される場合もあるようですね。
RE:高精度MRIのレベルは
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2015/02/10(火) 10:01:05 No.5416 [返信]
 ノルディック ウォーカーさん
1.5テスラ(以上)なら大丈夫でしょう。(近頃は3テスラというのも使われ始めています)
数種類ある撮影モードを使いこなせる、前立腺がんの撮影に慣れた技師さんがおられることが前提ですが。
肥大の手術はTURPという方式のようですが、これでがん細胞が見つかる方も良くおられます。
良性という話ですから、グリーソンスコアはせいぜい6。
顕微鏡でやっと見つかったラテントがん(=いわゆる「がんもどき」)なので、普通なら
「がん」だと意識をする必要もほとんどないと思うのですが、たまたまPSAが上がってきた。
まだ数値は小さいので特にヤバイという状況ではないものの、
PSAの上昇の度合いからはどうやら油断はできないらしい。
今の状況はこのようなものだと理解しています。
最終的には生検が必要ですが、まだPSA2~3というレベルなので、生検に抵抗があるようなら、
まずはMRIで様子を見るという手もあるということです。
近頃は生検もMRIガイド下でがんそのものを狙うターゲット生検も増えつつあります。
MRIの描画能力が、いずれ生検並みに評価される日がやってくるのではないか、そのような気がしています。
TURPや生検の直後では、出血後などがありMRIも綺麗に取れませんが、かなり前なので大丈夫だと思います。
ノルディックウォーカー様
投稿者:山茶花 投稿日:2015/02/10(火) 09:49:16 No.5415 [返信]
「精度の良いMRI」とは、おそらく3tMRIの事です。この医療機器を設置されている病院はまだすくない。
非常に高価です。病院の規模によりますが、ふつは0.5t又は1tクラスです。

画像診断を専門にしている施設では3tMRIが多いです。
病院の先生がより詳しく見るために確答施設に依頼されます。
SANZOKU様
投稿者:ノルディックウォーカー 投稿日:2015/02/10(火) 07:42:45 No.5414 [返信]
ご回答ありがとうございました。初心者なので色々判らない事ばかりです。よろしくお願いします。手術前は私も主治医も癌があるとは考えもしなかったので生検もやっていません。手術法の学術的な名前はわかりませんが、「尿道からカッターのようなものをいれて前立腺を内側から削る」という説明を受けました。がん細胞は術後に手術で出た残滓を分析して初めて判ったということです。グリンスコアーなどと言う言葉も知らなかったのですが医師からは「性質も最もよいものだった」と聞いたので安心して帰ってきました。ご質問の回答になっているでしょうか?
高精度MRIのレベルは
投稿者:ノルディック ウォーカー 投稿日:2015/02/10(火) 07:05:54 No.5413 [返信]
ひげのおじさん
 ご回答ありがとうございました。先の相談時にはやや焦っていたので年齢記入を漏らしていまいました。73歳です。それにしても相談できる「腺友」がいることは大変心強いです。尊いお働きに感謝と応援申し上げます。12日にPSA再検査の結果がわかります。やはり慌てて安易な治療をはじめるのは止めておこうと思います。ひとつ教えてください ご回答の中に「精度の良いMRI」とありましたが、どのくらいのレベルの事を指すのでしょうか?現在検査を受けている病院にあるものは1.5Tです。これでもOKでしょうか?
日米欧ガイドライン比較 手術
投稿者: 投稿日:2015/02/09(月) 18:21:38 No.5412 [返信]
以前、日米欧ガイドライン比較


で、小線源治療の比較をしました。


NCCN Guidelines Version 2.2014
http://www.tri-kobe.org/nccn/guideline/urological/japanese/prostate.pdf

のP.57にはこう書かれてます。


高リスク群の一部の患者では手術が有益となる可能性があるため、PLNDを併用した根治的前立腺摘除術も依然として選択肢の1つである。

これはその前小線源について言及した文と比べて、お勧めの具合は劣りますが、
手術が高リスクの治療の選択肢であることは消えていません。

EBRTと密封小線源治療の併用治療(場合により通常2または3年間のADTも追加する)もまた、初回治療における選択肢の1つである。

日本は
http://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0032/G0000435/0055

推奨グレードC1で以下のように書かれています。

高リスク前立腺癌症例に対しても前立腺全摘除術の適応がある。

EAU Guidelines on Prostate Cancer
http://www.uroweb.org/gls/pdf/1607%20Prostate%20Cancer_LRV3.pdf

のP.59には
Extended LND should be performed in all high-risk PCa cases, because the estimated risk for positive lymph nodes is 15-40% .
...(続きを読む)
(無題)
投稿者:ビーバー 投稿日:2015/02/09(月) 15:29:04 No.5411 [返信]
眞様
鶴崎先生の論文とは高リスク前立腺がん患者に全摘出術をして再発比率とは北米では考えられない。先生が研究問題を選ぶときすでに北米では高リスク前立腺ガン患者に全摘出治療の選択はなかった。私が前立腺がんになったとき2003年ですが4人の泌尿科医から反対されステージの治療法が確立していました。海外の論文を読まれていればこのような論文は世にでなかったのにとおもいます
鶴崎先生の論文
投稿者: 投稿日:2015/02/09(月) 14:57:47 Home No.5410 [返信]
日本赤十字社長崎原爆病院泌尿器科部長の鶴崎先生の高リスクに対する治療成績の論文未治療高リスク限局性前立腺癌における根治的前立腺全摘除術および拡大骨盤内リンパ節郭清の治療成績を紹介します。

2010年までの10年間における84人が対象 D’Amico リスク分類
5年PSA非再発率
73.8%

論文本文に2012 年版前立腺診療ガイドラインの解説を引用しています。

高リスク癌症例に対してあえて前立腺全摘除術を選択するに際しては,合併症の頻度を許容範囲内に抑えつつ広範な局所切除を行う高度の外科的技術が要求されるので,十分な経験を有する泌尿器科医により手術は行われるべきである。

引用の後に次の文章が続きます。

実際の治療の選択においては手術よりは,外照射療法+内分泌療法が好まれる傾向にある.

さらに次のように書いています。

手術単独療法での術後5年PSA非再発率は40~60% 前後と完治する症例は多くないのが現状である.

治療成績をふまえ、論文は以下の文で終わります。

まとめると,今回,我々は,単一施設での未治療高リスク限局性前立腺癌における手術単独療法の良好な治療成績を示した.これは広範囲の切除や拡大 骨盤内リンパ節郭清 pelvic lymph node dissection(PLND) に起因する可能性があると考えられた.

「当院での拡大骨盤内リンパ節郭清の範囲」の図をみると、私個人としては、
とてもこのような手術をうけてもいいとは思わなかったです。

また、以前紹介した European Society of Urology(EAU)ガイドラインでは
以下のように推奨されているとのことです。

低リスク以外ではPLND が推奨され,またその郭清範囲も,閉鎖リンパ節を中心とした縮小 PLND よりも,拡大 PLND が推奨されている.
御本さっそく拝見いたします
投稿者:ひじき爺 投稿日:2015/02/09(月) 14:25:40 No.5409 [返信]
ひげの父さん
 本当ですね。甲状腺がんを患われておられるご近所の方とガントモとしての主夫(婦)会話でも放射線と摘出の考え方が前立腺部位とは違うことに驚かれておられました。
報告です。2月3日検査の骨シンチの画像は転移無しでした。0.2をもって再発なので予測としては3月20日ごろ(苦笑)なので、それでもってPSA検査し再発治療を始めましょうとのことでした。
本の紹介「神様に生かされた理由」
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2015/02/09(月) 12:23:46 No.5408 [返信]
「神様に生かされた理由」(阿南里恵)合同出版 1300円+税

前立腺がんの患者さんには、この掲示板以外でも「個別相談」などで、
直接お会いする機会も良くあるのですが、がんへの向き合い方というのは、
他のがんに比べるとかなり違うように感じています。
リレーフォーライフなどがん全般に関する活動などをやっていると、
前立腺がん以外のがん患者さんとも接する機会が多いのですが、
すごいインパクトを感じる話しというのは、残念ながら?たいてい他のがん腫ですね。

前立腺がんの体験談も、オンライン以外でも、本として出版されているものを10冊ほど読んでいますが、
多くはすでに引退された方が書かれたものであり、人生のハイライトを過ぎた50歳以上の方ばかりなので、
告知でいかに動揺しようと、人生そのものに対するがんの占める比重を考えると、
現在ちょうどその時に直面している当事者には叱られるかも知れませんが、
あくまでがんという病態への対処が中心であり、自分の命に対しても、一種の悟りを持てさえすれば、
人生そのものを大きく揺さぶるような出来事である場合は少ないと思うのですが、
若い人にとっては、「死」と対面するという貴重な経験を乗り越えると共に、
人生そのものを大きく変える出来事となる場合が多いんですね。

この本の著者は、がんの講演活動などを通じて知り合った娘より若い「お友達」ですが、
このたび、始めてこのような本を出版されました。
社会へ出て、働く事に希望と喜びを見出し始めた矢先、23歳で子宮頚がんを患います。
それからほぼ10年。講演は2、3度聞いているので、ストーリーはおよそ知ってはいたんですが、
これを読んで(まだ途中ですが)またあらためて、彼女に拍手を送りたくなりました。
文章も実にうまい!これまで読んだ体験記の中でも、一、二を争うぐらいではないでしょうか。

前立腺がんだけではやはり「井の中の蛙」と言えば叱られるかも知れませんが、
とかく近視眼的に考えてしまいやすいものですが、
他のがんをもっと知ることにより、「前立腺がん」そのものと同時に、前立腺がん患者ある自分自身をも、
もっと俯瞰的に、落ち着いて見ることができるようになるのではないでしょうか。
お勧めの一冊です。

5408

ひげの父さん
投稿者:クレオ 投稿日:2015/02/08(日) 23:58:24 No.5407 [返信]
ほんとそこですか(^^;;
ノー天気なのか、楽天的なのか・・・
湿っぽくないので助かっています。

今も半年毎に通院していますが、一緒に来てくれます。
お出掛け気分ですが (ー ー;)

RE:スレッドが見つからない
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2015/02/08(日) 10:49:55 No.5406 [返信]
 ノルディック・ウォーカーさん
ようこそ、こちらへ。
前立腺肥大手術をした事で、前立腺がんに対する手術をしたように思っておられる節がありますが、
普通は別物ですから、そうは思わないほうが良いでしょう。
TURPなどでも、大きくえぐればがんも取れる!という本を出しておられる先生も居ますが、
私は数ある健康本の一つ程度に受け取って、あまり信用しておりません。

 >手術後の残滓の中から2%のがん細胞が発見された・・・

健康と思われている男性でも、詳しく調べれば約半数の人からがん細胞が見つかると言われています。
こぐらいはなにも特別な事じゃなく、よくあることと思っても良いのではないでしょうか。
つまり、こんど改めてがんが見つかっても、「再発」とは考える必要がないということです。
「始めての前立腺がん」だと思って、これから詳しい検査を受けるという手順で考えられたほうが良さそうです。

PSAが2.4に上がったというのは、これまでの推移からすればかなり上がったという驚きがあったかも知れませんが、
まだがんの治療を一度もしていないと思えば、精密検査の対象にもならない数値ですから、この程度で大慌てする必要はないと思います。
ただ、数値に変動がある以上、きちんと調べてみることは必要かと。
精度の良いMRIを持っている病院なら、生検をしなくとも概要はつかめると思うのですが、
なにもしないでいきなり「ホルモン療法」という医師の提案には、あれれ?!?という感じですね。
ハンドルネームからしても、まだまだお元気そうですし、慌てず腰を落ち着けて、
じっくり対処していただければよろしいかと。
このぐらいで、寿命が縮まるようなことにはまずなりませんので。
前立腺がんの治療法では、病状以外にお歳も非常に参考にすべき要素なので、
お知らせいただければ助かります。
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