おなまえ
Eメール
タイトル
コメント
参照URL
添付File

暗証キー (英数字8文字以内)(あとで修正・削除する場合は要入力)
画像認証 (右画像の数字を入力) 投稿キー
文字色
監視療法 reclassification率
投稿者: 投稿日:2019/09/28(土) 11:38:10 Home No.11509 [返信]
監視療法を行う場合は条件、基準があります。臨床研究が行われていてその基準は前立腺癌診療ガイドライン 2016年版のP.103の「表 各国の監視療法に関する前向き試験での患者選択基準」に載せられています。
研究の結果をはかるものとして(reclassification:病理学的基準逸脱 Gleasonスコアの上昇または陽性コア数の増加)率があります。

ガイドラインのP.102にはこう書かれています。
「監視療法開始1年後の再生検でのreclassification率は約30~40%と高率である。」

PRIAS 研究という世界最大の監視療法の臨床研究が進行中であり、日本も2010年からPRIAS studyにPRIAS-JAPANとして参加しています。そのPRIAS studyについては2018年 8月21日の投稿で「(PSA)監視療法の中間報告―PRIAS-JAPANより―」と題された2016年の日本癌治療学会での発表を紹介しました。
http://archive.jsco.or.jp/detail.php?sess_id=9206

PRIAS-JAPANのもっと新しい情報ということで検索し、以下の論文をみいだしました。
https://ascopubs.org/doi/abs/10.1200/JCO.2017.35.6_suppl.118

筆頭著者は香川大学の教授の杉元 幹史氏です。
711人が登録され一年後の再生検後、reclassification されたのは122人でreclassification率は29.8% でした。こう書かれています。

「陽性コア率は、監視療法開始後1年で病理学的再分類の最も強力な予測因子でした。」

論文にはReclassification group(n = 122)とNon-reclassification group(n = 287)の表が載っています。
陽性コア率の中央値は以下のとおり
Reclassification group  10.0%
Non-reclassification group 8.33%

reclassification率はTOSHIさんの9月24日の投稿の質問
「どのぐらいの確率で低リスクから進行していきますか?」
の答えになるかもしれません。

前立腺がんのPSA監視療法 -治療をしないという選択肢- 杉元 幹史 の講演でPRIAS-JAPAN の説明をしています。
杉元氏の講演での監視療法のいいところ、悪いところで「あまりくよくよ悩まない人には」監視療法はいい方法だといっています。

ブログでは監視、手術、放射線、3治療法のランダム化比較試験という記事を書いています。
処理 記事No 暗証キー

- JoyfulNote 改 -