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愛知県がんセンタ-の富田らの論文の図1
投稿者:漂流 投稿日:2017/06/16(金) 00:09:17 No.8901 [返信]
眞さん、ご要望に応えて、愛知県がんセンタ-の富田らの論文の図1を掲載させていただきます。

ホルモン治療の期間について、富田らの論文(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27138879)では、The median total ADT times
were 20 (IQR 16–23; range 6–48), 19 (IQR 17–22; range 5–80), 29 (IQR 24–32; range 12–91), and 30 (IQR 27–32; range 4–123) months for the low-, intermediate-, high-, and
very-high-risk groups.
と書いてあり、高リスク、超高リスクは 低リスク、中間リスクより 中央値の比較で10か月間ホルモン療法期間が長いです。 従って、例えば、高リスクのグラフを10か月左側にずらしてsuper-imposeすると(この10か月をカウントしないとすると)、60か月(5年後)から、非再発率の低下が見られます。

この前、掲載ました高リスクの場合は、トリモダリテー治療とホルモン療法+外部照射の比較(図2)をみても、差異は、5年後から明確になってきます。
これら2つは、色々条件が異なりますが、治療後5年がクリティカルポイントかもしれません。

ホルモン投与はについて、話題が出ていますので、少し書かせていただきます。この前、以下のように書きましたが、最近、こんなタイトルの論文が発表されました。
Effect of Androgen Deprivation Therapy on Sexual Function and Bother in Men with Prostate Cancer: A Controlled Comparison.  https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28557112
結論はMost men on ADT for prostate cancer will never return to baseline levels of sexual function. 前立腺癌でホルモン治療を受けた人の多くでは、性的機能はベースラインまで戻ることはない。
ホルモン治療を選択する場合、このような色々な知見を考慮する必要があると思われます。

この前書いたこと:
利点
1. ADTの治療は、前立腺の体積をある程度小さくして放射線治療を効率良くする。
弊害
1. 6-12ヶ月のADTで、骨密度が下がり、骨折のリスクが出てくる
2. ADTにより、心臓血管系の原因による死亡リスクが上がる
3. ADTによる、糖尿病、心臓冠状血管病、そして、心臓による突然死のリスクの増加
4. 前立腺癌の早い時期からのADTは、前立腺癌患者のかなりの数で、臨床的進行が始まる前に去勢抵抗性前立腺癌細胞を生成させている。
5. ADTは認知症になるリスクを高める。
6. Cancer Letters Review に「ADTは、治療をデッドエンドに導く つまり、ADTにより、何の治療法もなくなる」
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0304383515004401

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