おなまえ
Eメール
タイトル
コメント
参照URL
添付File

暗証キー (英数字8文字以内)(あとで修正・削除する場合は要入力)
画像認証 (右画像の数字を入力) 投稿キー
文字色
気弱な患者の診察日4
投稿者:SANZOKU 投稿日:2017/04/18(火) 11:46:16 No.8533 [返信]
 「露と落ち 露と消えにし 我が身かな 難波のことも 夢のまた夢」
秀吉の辞世の句です。
診察前夜からこの句が頭を離れません。

 私の人生を稀代の天下人と較べるわけではありませんが、
如何に塵芥であっても私にとってかけがえのないものであり、
それがそこはかとなく消える覚悟をしなければならないと思ったからです。

 闘病生活に入って丸3年、
全ての治療は1年以上前に終え運命はすでに決まっているのですが、
この日の診察結果がその帰趨を決める最大の山場であることは重々承知しています。

 朝8時半、病院の検査室に向かい血液を採取してもらいました。
結果が出るのに2時間程度かかるので、
誤って洗濯してしまった健康保険証の再発行のため役所に向かい、
その足で近くのスーパーで買い物を済ませ病院に戻ると、
いきなり事務の方から診察室に入るよう指示されました。
毎度、電光掲示板を眺めながら長い順番待ちをするので、
いささか戸惑いながら入ると、
いきなり「今回の結果は0.265でした。」と宣告がありました。

 一瞬間をおいて、「は~・・・」と溜息が漏れました。
悲壮な覚悟が雲散したのです。
前回(半年前)のPSAは0.1999でした。
転移していればホルモン治療の影響が抜けるこの時期のPSAは持続的に上昇を続けます。
逆に転移がなければ漸減しなければなりません。
今回0.6を越えていたら、露と消える覚悟を決めねばなりません。
0.2近辺なら首は繋がったと判断できます。

 私の当初のPSAは90でした。
PSAが100を越えるとほぼ半数に転移が見られるというデータがあります。
...(続きを読む)
処理 記事No 暗証キー

- JoyfulNote 改 -