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ネオアジュバント開始
投稿者:SANZOKU 投稿日:2015/02/23(月) 11:23:11 No.5507 [返信]
ご存じの方も多いと思いますが、トリモダリティ治療の場合、治療開始前にホルモン治療を行います。これをネオアジュバント(術前補助療法)と言います。これは前立腺を縮小させて安定した形状を保たせるために行います。機序は不明ですが、他にも放射線治療の効果を高めるという報告があります。その治療を始めるため今回も2泊3日で高速バスを乗り継いでS医科大学に行って参りました。今回は休薬期間中の初期症状の変化やS医科大学の小線源治療、ホルモン薬について報告します。ご興味のある方はご覧ください。

<休薬期間中の初期症状の変化> この半年余りの休薬でPSAは0.07から2.3に上昇していました。詳細は「さらばテストステロン、されどテストステロン」を参照ください。
https://sen-you.boy.jp/bbs/main/?res=5500
そちらではホルモン治療の副作用の変化について詳しく書いたので、こちらでは初期症状の変化について書きます。休薬が始まって3ヶ月経過したころから初期症状として感じていた症状が少しづつ復活してきました。具体的には会陰部を中心とするもので、尿道の炎症感、前立腺やその脇上方の嫌な痺れるような圧迫感、仙骨周辺から股関節周辺の痺れるような凝りなどです。尿や便が溜まると強く感じます。また症状には波があり、強弱を繰り返しますが最後の方は早く治療を受けたいと思うくらい不快に感じることもありました。自分の場合はD2宣言をされた経緯があるので、そんな時は少々めげることもあります。もう少し具体的には以前報告した「初期症状かも」の中身の①④⑥⑦⑩⑪にあたります。


<S医科大学の小線源治療> S医科大学でこの治療を始めたのは2005年になります。日本では早い方ですが、それほど昔ではないですね。当時は術中プランは採用しておらず、術前プランのみでシード留置を行っていたようです。その後すぐに現行の術中プランに移行し、施術による前立腺変形を考慮してシードを留置するようになったそうです。また精嚢へのシード留置や、ハイリスクへのBED220以上などの治療は2008年頃から行うようになったそうです。ですからこの10年を見ても着実に技術が進歩しているわけです。

 これまで600名くらいの患者を治療してきて再発は10名だそうです。これくらいの期間、治療を重ねていると、およそ今後の経過も予想できるようで再発に関してこの比率が大きく変わることはないという確信を抱かれているようです。従って画像で転移がないと判断された患者は多く見積もってもリスクに関係なく再発は5%以内であるという感触を得られている様子でした。言い換えれば画像で転移がないと判断された患者の内、見えない転移は5%以下であるということです。この値は2006年のStone先生の講演では26%になっていました。嘗ては再発原因が見えない転移の所為にされていたのですが、このようにしてそれが誤りであったことがますます明らかにされつつあります。他院で根治寮を半ば諦めさせられた患者は、決して治療実績に貢献しそうにありません。ですが、これを積極的に受け入れられている先生は、このような確信で裏打ちされているのだと感じました。最近は、その延長線としてこの掲示板でも話題になったオリゴメタシス(オリゴメタ)にも取り組み始められています。それは単なるトライアルモードではなく、こうした実績ベースの延長線で捉えられているのです。

<ゾラテックス> 今回ネオアジュバントで使用した薬は、ビカルタミドとゾラテックスでした。休薬前はT大学病院にてゴナックスを毎月注射していたので、その違いに驚いています。ゴナックスは少なくとも1~3週間は蜂に刺されたような痛みがあり、しこりもそれ以上の期間なくなりません。これを毎月するのです。それに引き替えゾラテックスは注射時に痛むだけで、その後は痛み、腫れ、しこりなどなく、何と楽な注射だと驚きました。しかも3ヶ月に1回です。費用も安い。急速なPSA低下にはゴナックスの方が効果あるようですが、その必要性がない患者も多く居ると思うのです。さらに効き目の強い薬を使わない方が良い患者も居ると思います。ゾラテックスは少し古い薬ですが、目から鱗が落ちた気分です。こんごの経過についてはまた機会をみて報告したいと思います。

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