勝俣範之『「抗がん剤は効かない」の罪 ミリオンセラー近藤本への科学的反論』毎日新聞社について文を引用しましたが、その他、興味深かったことを以下に書きます。
がん患者の生存曲線は「カプランマイヤー法」という方法で描かれるが、"真の生存曲線"ではなく、"推定生存曲線"であるということ。
累積生存率の95%信頼区間の上限値を繋いだものと、95%信頼区間の下限値を繋いだものを図表すると、かなり幅があることがわかり、「カプランマイヤー法」で表される曲線を"真の生存曲線"と誤解しないことが必要。
追跡不能となったのは「打ち切り」例として表示するが、打ち切り例は、生存曲線に縦棒としてあらわす。
最後の部分がすとんと落ちるグラフは、たくさんの患者が亡くなったことを意味するのではなく、最も長く追跡された患者さんひとりが亡くなったことを示す。
生存期間の最後のほうは、追跡患者が少なくなるために生存曲線の形が変わりやすく、医学的には"累積生存率の信頼区間の幅が広くなる"
エビデンスレベルは下記の投稿で示されています。
勝俣先生は次のように情報のランク付けを示しています。 P.170 表4-3
1 優れた医学論文(ランダム化比較試験の結果)
2 診療ガイドライン
3 一般医学論文
4 学会発表記事
5 新聞記事、雑誌の記事、権威者の意見、体験談、インターネットの情報
勝俣先生は批判対象の人の書いた本がミリオンセラーであり、それに比べ、がん医療セミナーで6000部しか売れていないと嘆いていましたが、いくつか理由があると私は思いました。
あくまでも科学的であろうとして、批判の部分を重点として記述していないようにみえます。生存曲線の科学的な基礎知識を明示し、批判する、それは正当ですが、まず間違いを指摘し、批判し、近藤医師は医療統計をまったく理解していないときってすて、その後に詳しく科学的な基礎知識を解説すれば、分かりやすいと思います。
また、注 参照文献 などが各章ごとにあるのは煩わしく、巻末にまとめて書くほうがいいと思います。
勝俣先生、一般書書かれるはじめてと後書きに書かれていましたが、まず批判、なぜならば、こういった点がおかしい、そして、がん情報の信頼性を一般的に述べ、再度、批判、
こういったように批判に重点をおいて書いたほうが、一般受けするかと思います。
...(続きを読む)
がん患者の生存曲線は「カプランマイヤー法」という方法で描かれるが、"真の生存曲線"ではなく、"推定生存曲線"であるということ。
累積生存率の95%信頼区間の上限値を繋いだものと、95%信頼区間の下限値を繋いだものを図表すると、かなり幅があることがわかり、「カプランマイヤー法」で表される曲線を"真の生存曲線"と誤解しないことが必要。
追跡不能となったのは「打ち切り」例として表示するが、打ち切り例は、生存曲線に縦棒としてあらわす。
最後の部分がすとんと落ちるグラフは、たくさんの患者が亡くなったことを意味するのではなく、最も長く追跡された患者さんひとりが亡くなったことを示す。
生存期間の最後のほうは、追跡患者が少なくなるために生存曲線の形が変わりやすく、医学的には"累積生存率の信頼区間の幅が広くなる"
エビデンスレベルは下記の投稿で示されています。
勝俣先生は次のように情報のランク付けを示しています。 P.170 表4-3
1 優れた医学論文(ランダム化比較試験の結果)
2 診療ガイドライン
3 一般医学論文
4 学会発表記事
5 新聞記事、雑誌の記事、権威者の意見、体験談、インターネットの情報
勝俣先生は批判対象の人の書いた本がミリオンセラーであり、それに比べ、がん医療セミナーで6000部しか売れていないと嘆いていましたが、いくつか理由があると私は思いました。
あくまでも科学的であろうとして、批判の部分を重点として記述していないようにみえます。生存曲線の科学的な基礎知識を明示し、批判する、それは正当ですが、まず間違いを指摘し、批判し、近藤医師は医療統計をまったく理解していないときってすて、その後に詳しく科学的な基礎知識を解説すれば、分かりやすいと思います。
また、注 参照文献 などが各章ごとにあるのは煩わしく、巻末にまとめて書くほうがいいと思います。
勝俣先生、一般書書かれるはじめてと後書きに書かれていましたが、まず批判、なぜならば、こういった点がおかしい、そして、がん情報の信頼性を一般的に述べ、再度、批判、
こういったように批判に重点をおいて書いたほうが、一般受けするかと思います。
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