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続:PSA検診
投稿者:ひげの父さん 投稿日:2014/12/07(日) 23:40:15 No.5085 [返信]
SANZOKUさんのお答えにはなっていないかも知れませんが・・・

我国で検診の見直しが行われたのは、2007年にがん対策基本法が施行されてから。
2008年には、厚労省の「有効性に基づく前立腺がん検診ガイドライン」により、PSA検診に疑問が投げかけられ、
2011年に、米国PSTFがPSAの不要論を打ち出してからは、厚労省の研究班を始めとする我国のPSA検診否定派が
一挙に元気づいてきたというのが昨今でしょう。
泌尿器学会などは、これに明白な反対を唱えているわけですが、
それぞれの専門家が、PSA検診推進派と不要派に分かれてあれこれ自説の有利を説き、
収拾がつかないというのが今の姿ですね。
食品含有の放射能が500ベクレルで安全という人も居れば、100ベクレルでも危険という人も居られ、
それぞれの専門家が自陣に有利な見解を述べて、決着がつかないのとどこか似ているような気がしないでもありません。
不要派の多くは公衆衛生とか医療行政の分野の専門家で、検診の有用性を死亡率の低下につながるかどうか、
費用対効果が適切かどうかといった点を重視して判断する人達ですで、概ねこのようなことを言っておられます。

 ・PSAが4を越えていても必ずしも前立腺がんではなく(6~7割で異常無し)、
  PSA高値を告げられて心理的不安を覚えたり、確定診断では、生検で痛い目に会ったり、
  出血、炎症などが生じることもある。
 ・前立腺がんが見つかって、本来治療が不要ながんに対し過剰な治療を行い、
  性機能障害や尿漏れなどの副作用を被ることもある。
 ・治療が必要な一人の前立腺がん患者を発見するために、弄する無駄(労力・費用)が多過ぎる。
 ・前立腺がんではなかなか死なない人も多いので、死亡率の改善には結びつきにくい。

検診に費やす公的費用を抑えたいという腹があって、屁理屈をこねているような気がしないでもないのですが、
なかなか、我々患者の思いとは争点が噛み合わないので、議論にはなりにくいですね。
以前も「がんサミット」の会場で、国立がん研究センターの先生が、検診の必要ながんと不要ながんについて説明をされ、
前立腺がん検診は不要であり廃止すべきだとおっしゃったのに、それはちょっと違うのではと異論を投げかけたこともありました。
しかし、集団検診を広めれば、即、助かる患者が増えるというような単純な問題でもなさそうです。
だからこそ、UICC(国際対がん連合)のような動きを望ましいと思うのですが、
このように煮え切らないと、逆に患者さんからは突き上げを食らったりもしそうだし、
それに対する明白な答えも用意できていないので、これまでも、あまり検診には触れてきませんでした。
できれば、皆さんにも、いろんな問題点があることをご理解いただいて、落ち着いて考えていただければと思っています。
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