私の生検入院の様子
朝9時過ぎに家を出る。病院の入院予約センターで入院受付をすると、
入院の場合は駐車場料金が2000円/日かかると言われ
急遽もう一度公共交通機関で出直して来ても良いかというお伺いを立て、
大急ぎで家に帰ることになった。そして家から駆け足でバスに乗り何とか許可時間の前に再び病院に着くことができた。
それから病棟に向かい受付や薬の管理、体温、血圧測定などのチェックを受け、
たぶん抗生剤と思われる5時間点滴が始まった。
以前は36°を下回ることも多かった体温が最近は36.5°を超えており、何か異変があるのかもと考える。
また血圧は160-110みたいな状態であるが、
これは最近の動揺と検査を控えての緊張のなせる業と理解しておく。
4人の相部屋であるが向かいのTKさんは前立腺癌の頬骨転移で放射線治療中。
治療で口内がただれて痛み、40種類の薬で吐き気がしてご飯が食べられないとこぼしている。
また隣のTさんは腎臓癌で8年前の血尿に始まり、
他病院での複数回の手術の後ここに転院して抗癌剤と放射線治療の継続中。
斜向かいのNさんはこれまた腎臓癌の抗癌剤治療中。
皆それぞれ苦痛を押し殺しながら、やりきれなさに堪えて、
今さらじたばたしても始まらないという達観も交えての闘病中であった。
3時過ぎにいよいよ生検室へ案内された。そこには見慣れぬ処置用の椅子が置かれていた。
尻に穴が空いたパンツに穿きかえると一気に緊張状態が全開になった。
そして妊婦のような格好で仰向けに椅子に横たわる。
すぐに先生達がやってきて検査に取りかかった。
そこに外来で見慣れたK先生の顔を発見して少しほっとした。
検査担当医が直腸内に麻酔の入ったクリームを塗り、
これ以外に研修医と思われる人たちもクリーム塗りと触診の研修を兼ねてクリームを擦り込む。
入れ替わり立ち替わり「失礼します! 」、グリグリという具合である。
そして直腸に経腸超音波計測器を入れて画像で前立腺の様子を検討し、差し込む位置や本数を決める。
全部で10本にするようだ。外腺部も怪しいが内腺部も怪しいので、本数も増やして少し深く入れるようである。
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