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2017/06/09 に愛知県がんセンターのデータを追記
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2017年5月14日にひげの父さんはPCRSGの日本語のPDFの紹介の記事を読み、一覧表を提示した記事を投稿しました。今回その論文、または学会発表のデータに基づく項目を追加し、外照射(IMRT,VMAT)と小線源の比較という観点で書いてみます。
追加したのは5年PSA非再発率と高リスク因子数総計(%)の値です。
高リスク因子数総計(%)は高リスクのリスク因子の% を足したものであり、これが100%ならば、複数のリスク因子を持つ患者は0であるということを示し、その値が大きいと複数のリスクをもつ患者の数が多いことを示します。
表は10の病院からなっており、以下のとおりです。
小線源は高リスク前立腺がんで、トリモダリティーを積極的に実施している施設 前立腺がんの小線源療法 日本メジフィジックス株式会社でページが作成されたときに最初に掲載された3つの病院とさらに追記された徳島大学及び掲載はされていないが、日本で最初に小線源治療を行った東京医療センターです。
外照射は治療法比較3よりいずれもでfull text が確認できたもの5つです。
以下病院名は記さず、番号で記載します。
小線源の場合は残念ながら、PSA(20と超える患者数)のデータが5件中、6,7だけであり、T3以上の患者数、GSが8以上の患者数を足してもあまり意味ないので、欄は空白としています。
<strong>高リスク因子数総計(%) </strong>
外照射は149~180、小線源は128と172 です。値がはっきしない場合が多いですが小線源の場合、外照射の一番少ない値149になるのはPSAが20以上の患者の割合が80%ほどになる必要があり、そのようなことはあまり考えられず、外照射より値は低いと思われます。
すなわち、リスク因子を複数もつ患者は少ない。
<strong>PSA非再発率</strong>
PSA非再発率に関して、総じて小線源のほうがいいと思われるますが、T3以上の患者の割合及び複数 リスク因子の数をもつ患者の数が小線源のほうが外照射より少ないということがみてとれます。
すなわち、小線源と外照射のPSA非再発率の差はそう大きいものではないとみてとれます。それは外照射のほうがリスクの高い患者の治療を行っており、結果としてPSA非再発率も低い値となっていると思われるからです。
もちろん、先の投稿でも書きましたように 小線源の6は例外で高リスク因子数総計(%)、T3患者数の割合は外照射の1 と匹敵し、外照射の一番いいPSA非再発率の1 より少し劣るという状況です。
<strong>高リスク可能治療病院について </strong>
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