高リスク 手術か放射線治療か
投稿者:Maijo
投稿日:2024/10/07(月) 08:34:42 No.14513

主人が前立腺がんと診断されました。現在アメリカ在住です。PSA8、グリンソンスコアは7と8両方存在。PET検査のあと手術を行なった場合の説明のため泌尿器科外科医と話し増田。その時TNMスコアを聞きましたが正確なことは手術後の生体検査でしかわからないと言われました。またPETの結果から限局であるので放射線、手術どちらも同じように効果的とも言われました。以前、滋賀大学の岡本先生のセミナーで高リスクは特に限局であっても前立腺からある程度浸透し始めていると予想して前立腺から数ミリ出たところまで放射線を当てることで再発のない(または限りなく可能性が少ない程度まで)の治療ができるとおっしゃっていました。手術だと結局はみ出したところにがん細胞が少しでもあれば残したままになるということでした。外科医の話では手術後再発の時は放射線で治療できるが放射線治療後の再発は手術はできず、治療法が限られてくるということで再発後の救済治療の選択を残すなら手術がベターという話でした。また、手術の後遺症は術後すぐに出るが時間が経てばよくなる。しかしホルモン治療を伴う放射線治療は後遺症が長期にわたると言われました。今週は放射線科の医師との面談があります。その後治療法を決めることになるのですが、経験、またはご意見などをお聞かせいただけると幸いです。
Maijo さん
「高リスク 手術か放射線治療か」ということに関して確信をもって書くことは難しいです。
病状を正確に知り、予測する(ノモグラム使用)ということに関して書きます。
「TNMスコアを聞きましたが正確なことは手術後の生体検査でしかわからないと言われました。」
とのことですが、医師のいうことは正しいですが、患者の質問に対して親切な回答とは思いません。
病期には臨床病期と病理学的病期があります。病理学的病期は手術の結果により確定します。
臨床病期(Clinical stage)は cTと表記され、例えば、cT3と書かれます。
病理学的病期(pathological stage)はpTと表記され、例えば、pT3と書かれます。
低リスク、中間リスク、高リスクのリスク分類は臨床病期(Clinical stage)により行われ、今後のことを予測するのに大事な因子であり、患者が知りたいのは当然のことであり、それを答えないとはどうしてなのか分かりません。
「高リスクは特に限局であっても前立腺からある程度浸透し始めている」という岡本医師の言はもっともなことですが、それも臨床病期によって異なります。
掲示板で何度もMemorial Sloan Kettering Cancer Center(MSKCC)が開発したツールの紹介をしてきました。米国有数のMSKCCで治療された10,000人以上の患者のデータを元にしたものでそれなりの信頼性があるかと思います。
米国での手術のデータがベースなので、米国で手術する場合にはとても参考になるかと思います。
是非、臨床病期をしり、実行してみてください。
とりあえずはT2aからT3bまでで一つずつ実行し、その違いをみてみるのもいいかと思います。
「グリンソンスコアは7と8両方存在」とのことですが、8で入力でいいかと思います。
http://inves.seesaa.net/article/462734240.html
MSKCCツールの使用法を書いた私のブログページは以下のとおり。
http://inves.seesaa.net/article/432322495.html
私の場合、実際実行してみて転移の可能性が思ったより高いのにびっくりしました。
ただ、ツールはアップデートしているようで、再度使用して少し可能性が下がったので、IMRTで治療した後のことであまり意味ないが、ちょっと嬉しかった。
http://inves.seesaa.net/article/475176360.html
「高リスク 手術か放射線治療か」ということに関して確信をもって書くことは難しいです。
病状を正確に知り、予測する(ノモグラム使用)ということに関して書きます。
「TNMスコアを聞きましたが正確なことは手術後の生体検査でしかわからないと言われました。」
とのことですが、医師のいうことは正しいですが、患者の質問に対して親切な回答とは思いません。
病期には臨床病期と病理学的病期があります。病理学的病期は手術の結果により確定します。
臨床病期(Clinical stage)は cTと表記され、例えば、cT3と書かれます。
病理学的病期(pathological stage)はpTと表記され、例えば、pT3と書かれます。
低リスク、中間リスク、高リスクのリスク分類は臨床病期(Clinical stage)により行われ、今後のことを予測するのに大事な因子であり、患者が知りたいのは当然のことであり、それを答えないとはどうしてなのか分かりません。
「高リスクは特に限局であっても前立腺からある程度浸透し始めている」という岡本医師の言はもっともなことですが、それも臨床病期によって異なります。
掲示板で何度もMemorial Sloan Kettering Cancer Center(MSKCC)が開発したツールの紹介をしてきました。米国有数のMSKCCで治療された10,000人以上の患者のデータを元にしたものでそれなりの信頼性があるかと思います。
米国での手術のデータがベースなので、米国で手術する場合にはとても参考になるかと思います。
是非、臨床病期をしり、実行してみてください。
とりあえずはT2aからT3bまでで一つずつ実行し、その違いをみてみるのもいいかと思います。
「グリンソンスコアは7と8両方存在」とのことですが、8で入力でいいかと思います。
http://inves.seesaa.net/article/462734240.html
MSKCCツールの使用法を書いた私のブログページは以下のとおり。
http://inves.seesaa.net/article/432322495.html
私の場合、実際実行してみて転移の可能性が思ったより高いのにびっくりしました。
ただ、ツールはアップデートしているようで、再度使用して少し可能性が下がったので、IMRTで治療した後のことであまり意味ないが、ちょっと嬉しかった。
http://inves.seesaa.net/article/475176360.html
Re: 高リスク 手術か放射線治療か
投稿者:Maijo
投稿日:2024/10/09(水) 08:54:58 No.14515

眞さん、
大変詳しい説明をしていただき本当にありがとうございました。新しい情報がたくさんありとても助かりました。病期の種類は二種類あるのですね。臨床病期の説明が主治医からも外科医からもなかったのは私も不思議です。どちらにもPETの結果は届いているのですが、転移はないとだけの説明でしたので、明後日放射線専門医と話すときに聞いてみるつもりです。もし浸透し始めているのであれば手術した場合、再発の可能性は放射線治療より上がるということをいくつかのサイトで読みました。放射線治療で根治しなかった場合は救済放射線治療ができると言っている医療サイトがありましたが、できる可能性があるということで全てに適用されるわけではないような書き方をしているところもありました。抗がん剤の使用もあるでしょうが、そのあたり放射線科の先生に聞いてみたいと思います。同じ放射線治療といっても医師の技術によっても結果が変わってくると思っています。根治を見込んで放射線治療を選ぶか、再発時の治療の選択の幅を広げるために手術を選ぶか、本当に難しい選択だと思います、
大変詳しい説明をしていただき本当にありがとうございました。新しい情報がたくさんありとても助かりました。病期の種類は二種類あるのですね。臨床病期の説明が主治医からも外科医からもなかったのは私も不思議です。どちらにもPETの結果は届いているのですが、転移はないとだけの説明でしたので、明後日放射線専門医と話すときに聞いてみるつもりです。もし浸透し始めているのであれば手術した場合、再発の可能性は放射線治療より上がるということをいくつかのサイトで読みました。放射線治療で根治しなかった場合は救済放射線治療ができると言っている医療サイトがありましたが、できる可能性があるということで全てに適用されるわけではないような書き方をしているところもありました。抗がん剤の使用もあるでしょうが、そのあたり放射線科の先生に聞いてみたいと思います。同じ放射線治療といっても医師の技術によっても結果が変わってくると思っています。根治を見込んで放射線治療を選ぶか、再発時の治療の選択の幅を広げるために手術を選ぶか、本当に難しい選択だと思います、
Re: 高リスク 手術か放射線治療か
投稿者:羊毛 投稿日:2024/10/09(水) 19:19:24 No.14516
Maijoさん
アメリカの病院にかかっているということでしょうか?
アメリカだとまた状況は違うかもしれませんが、参考までに。
外科医は「手術後再発は放射線で治療できる」と言いますが、そのいわゆる救済放射線治療は前立腺に当てることはできないので(摘出しているので)、前立腺のあった周囲に当てることになります。初回治療での放射線より効果は劣ることになります。
放射線治療の場合、再治療は一般的にはできませんが、できると言っている病院・医師もあります。ただし、これはそういう病院を選ぶ必要があります。また生化学的非再発率を考えると、高リスクの場合は初回治療で放射線を行った方がいいと考える医師もいるようです。
救済放射線を含めた摘出手術と、初回放射線治療を比べると、どちらがいいのかというのはなかなか難しいところですが...。
確かに放射線の場合はホルモン併用となる場合もあって、私もホルモンは避けたいと考えましたが、私の場合は幸いホルモン無しの小線源となりました。
高リスクでも陽性率(生検本数の陽性の割合)によっては小線源単独治療で行えるという病院も日本では出てきています。一例として山口県の病院↓、です。
山口県済生会下関総合病院 - 前立腺密封小線源療法
https://www.simo.saiseikai.or.jp/departments/hinyokika-ct.html#anchor5
前立腺がんの場合、1ヶ月や2ヶ月くらいは考える時間をもらっても大丈夫と思いますので、少し考える時間をもらってもいいかもしれません。
アメリカの病院にかかっているということでしょうか?
アメリカだとまた状況は違うかもしれませんが、参考までに。
外科医は「手術後再発は放射線で治療できる」と言いますが、そのいわゆる救済放射線治療は前立腺に当てることはできないので(摘出しているので)、前立腺のあった周囲に当てることになります。初回治療での放射線より効果は劣ることになります。
放射線治療の場合、再治療は一般的にはできませんが、できると言っている病院・医師もあります。ただし、これはそういう病院を選ぶ必要があります。また生化学的非再発率を考えると、高リスクの場合は初回治療で放射線を行った方がいいと考える医師もいるようです。
救済放射線を含めた摘出手術と、初回放射線治療を比べると、どちらがいいのかというのはなかなか難しいところですが...。
確かに放射線の場合はホルモン併用となる場合もあって、私もホルモンは避けたいと考えましたが、私の場合は幸いホルモン無しの小線源となりました。
高リスクでも陽性率(生検本数の陽性の割合)によっては小線源単独治療で行えるという病院も日本では出てきています。一例として山口県の病院↓、です。
山口県済生会下関総合病院 - 前立腺密封小線源療法
https://www.simo.saiseikai.or.jp/departments/hinyokika-ct.html#anchor5
前立腺がんの場合、1ヶ月や2ヶ月くらいは考える時間をもらっても大丈夫と思いますので、少し考える時間をもらってもいいかもしれません。